♯�� ページ6
*
dt「あのね、本当は30分くらいは余裕持って翔太の家にお邪魔させてもらってるんだけどね。翔太を起こしに部屋のドアを開けるとさ。いつも気持ち良さそうに寝てる翔太がいて。翔太の部屋は当たり前だけど翔太の物で埋め尽くされてて。その中には俺との思い出の物とかあったりして。」
nb「…うん。」
dt「今までもたくさん思い出を作ってきたけど、これからも傍に居させて欲しいしもっともっと翔太との思い出を作りたいなって思う。そんなこと考えてると毎回時間が過ぎるのがあっという間でさ、遅刻ギリギリにしか起こしてあげられないんだよね。」
そこまで言うと涼太が俺の手をそっと握る。
dt「毎日のように起こし行ってるのに、毎回翔太の寝顔見るのが俺にとってはご褒美の時間だから。翔太の顔を見てるとさ、一緒に暮らすようになったらこういう顔もずっと見ることができるのかな〜とか考えちゃって。将来のこととか考えてるうちに時間が過ぎていたり。ただ単に翔太に見惚れるうちに時間が過ぎてしまってる。これが真相だよ。」
まさかそんな真相があったとは知らずに、俺はぐうすかといつまで経っても涼太の前で寝ていたということ？
nb「早めに来てるんだったらその時点で起こせばいいのに…寝顔なんてどうせマヌケな顔なんだから流石に長時間見られてるのは恥ずい…」
dt「翔太の寝顔を何年見続けてると思ってるの？今更恥ずかしいのは検討違いじゃない？」
nb「だとしても寝言言ったりヨダレ垂らしてる時もあるから恥ずかしいだろ！？」
dt「あぁ、そういうことね。これは言うつもりなかったんだけどさ」
そう言うと俺の耳元に涼太がそっと顔を近づける。
dt「夢の中に俺が出てくることが結構あるみたいでさ。涼太…好き…って言ってくれる時もあるんだよ。あとヨダレは俺が起こす前に拭いてあげてるから心配しないで？」
nb「っ！！」
dt「だから俺からしたら翔太を起こしに行くことはかなり幸せな体験させてもらってるってことなの。分かってくれた？」
耳元で囁かれたことと衝撃の事実を聞いて顔が真っ赤になっていくのを感じる。
確かに夢の中に涼太が出てくる夢も見た事はあったけど、まさか本人が近くで聞いていたとは思わなかった。
dt「だからさ、これからも翔太のモーニングコールは俺がやらせてもらうから早起きしないで大丈夫だからね！」
nb「っ〜！！それ聞いて今までみたいに寝てられる訳ねぇだろ！！」
dt「えぇ〜だから言いたくなかったのになぁ〜」
*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 96人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：そめふぶ | 作成日時：2025年1月9日 2時
