#360 ページ12
.
「っはぁ、手掛かりないね、、」
「……くっそ、」
駅周辺を聞き込んだり、走り回っているうちにどんどん時間は過ぎていく。
焦りからいつも以上に思考もうまく回らない。
走って上がる息を止まってカイくんと整える。
ふと、視線を上げれば見覚えのある風景。
「……あ、」
「…どうした?」
「や、この辺前Aちゃんとデートで来たなって、思って」
あの時はすごく楽しくて幸せで。
脳裏に浮かぶAちゃんの顔にまた緩む涙腺。
「…ジロちゃん、この公園入ってみよう」
「…え?公園?」
カイくんの指差す先にあるのは広い公園。
「…ん、行こう、」
この足が動く限り。
いや、動かなくても這いつくばってでも。
Aちゃんを見つけるまでは絶対に探し続けてやる。
カイくんと共に公園へと入って。
広い公園内をぐるぐると走り回る。
「…っ、Aちゃーん!!」
必死に名前を呼びながら。
カイくんと別れて走り回って。
「……っはぁ、っ、」
気付けば噴水前にある時計の針も12時を越えようとしている。
そんな公園にはもちろんもう誰もいなくて。
聞き込める相手すらいない。
「……っ、Aちゃん、、お願い出て、」
何度もかけている電話も。
何度やってもやっぱり繋がることはない。
「…ジロちゃんっ、、」
「…っ、カイくん、、、」
額に汗を滲ませたカイくんと合流した。
俺を見て静かに首を横に振る。
「……次、行こっか」
「…ん、」
カイくんと共にまた走り出そうとした時だった。
「……誰か探してるのか」
「……っ、?!」
「…えっと、」
突如茂みから聞こえてきた声にビクッと肩を震わせる。
「ちょっ、カイくん、、おばけじゃないよね?」
「んなわけないなろ、っ、ちょ、ジロちゃん押すなって、!」
カイくんを盾にしながらもゆっくりと進んでみれば。
茂みのビニールシートで作られたような家があって。
その手前、無精髭を生やしたお爺さんがいた。
…ホームレスの人、、?
.
559人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「平野紫耀」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
misa(プロフ) - SHOさん» SHO様!ず〜っとお待たせしてしまっていてすみません、ありがとうございます( ; ; )ドキドキのこれからの展開をまた見守って頂けると嬉しいです。更新頑張りますね! (2022年10月2日 12時) (レス) id: 588646304f (このIDを非表示/違反報告)
misa(プロフ) - ぽかりさん» ぽかり様!いつもお待たせしてしまいすみません。ジロちゃんチャージできてよかったです。またチャージしてもらえるように頑張ります! (2022年10月2日 12時) (レス) id: 588646304f (このIDを非表示/違反報告)
misa(プロフ) - 9reika8さん» 9reika8様!初めてコメントありがとうございます!そして何周も読んでくださっていて嬉しいです( ; ; )更新またできるように頑張りますね。応援ありがとうございます! (2022年10月2日 12時) (レス) id: 588646304f (このIDを非表示/違反報告)
SHO - misa様♪お久しぶりです(*>∀<*)ず〜っと!楽しみにお待ちしておりました(*^^*)なんだかドキドキの展開ですが、二人のこれからの行方を楽しみにお待ちしておりますね♪是非!頑張って下さいね(*>∀<*) (2022年8月24日 15時) (レス) @page20 id: 916623781e (このIDを非表示/違反報告)
ぽかり - 待ってましたよ〜( ; ; )♩♩更新ありがとうございます。久しぶりにジロちゃんチャージできました(*^ω^*) (2022年8月23日 13時) (レス) id: 2a2c4bb7a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Misa | 作成日時:2021年6月13日 18時