嘘つきな貴方が忘れられない。【志麻】

う ページ2

A side




(志麻……遅いなぁ……。)

今の時刻は、真夜中の12時半。



彼氏の志麻の帰りが遅い。


……もう彼氏と呼べるのか分からないけど。


決して、彼が浮気している訳ではないけど。

最近、凄く冷たくって、嫌われたのかなぁなんて思ってしまう。


もう、彼の好きの二文字も。

愛してるの五文字も。

疑いの気持ちしか抱けなくなって。


それでも、

どこか期待している自分がいて。

馬鹿だよなぁって自虐して。



ガチャと扉が開く音がしても、合わせる顔がなくて。

今日も、リビングのテーブルで寝たフリをする。


(ごめんね。志麻。)

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