うんどーかい ページ33
たくや
我が家の末っ子琉巧は、とにかく好きなものに一直線。
特に好きなんは漢字と動物で、暇さえあれば動物図鑑を眺めとる子。
そんなるうくの苦手なことのひとつが運動やねん。
これは特性の影響もあんねんけどな、とにかく体動かすんはあんまり好きやないみたい(笑)
インテリ派やね。
そして今日はるうくの高校最後の運動会の日。
基本的にはかしこい子やし時間もきっちりしたいから、いつもは自分のことは自分でしっかりやってくれるんやけど
拓「るうくー、お着替えしてくださ〜い。バス間に合わへんで。」
今日は珍しく準備せんと朝からリビングで動物図鑑を開いて、顔くっつくんちゃうかってくらいパンダのページを凝視しとる。
斗「るうく、斗亜と一緒にお着替えしようや。」
斗亜が誘ってもガン無視(笑)
図鑑を見てるんはきっと自分の気持ちを落ち着けるためやと思うねんけど。
流石にそろそろ用意せんと間に合わへんねんな〜。
少ししたら見かねた風雅が、
風「はい、図鑑おしまいです。用意終わったら、また見ような。」
って、図鑑を取り上げてもうた。
琉「図鑑、おしまい違います、違います。」
風「違わへんから、(笑)」
珍しく少し混乱しとる様子のるうくを今度はこたちゃんが手を繋いでキッチンまで連れてきて、
彪「るうく、見てこれ。今日のお昼ご飯な？午前中頑張ったら5人で一緒にお弁当食べようや。」
朝早くから起きておれとこたちゃんで作ってた豪華な重箱を見て、ストンと落ち着いた様子のるうく。
琉「お着替えの時間ですー」
拓「お、えらいな〜」
そこからは切り替えれたみたいで、いつも通り準備してバス乗り場にもすんなり行ってくれた。
拓「あとから兄ちゃんたちも学校行くからな？頑張れ！」
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作者名：李 | 作成日時：2021年10月11日 1時
