・ ページ30
「ほほう、それは興味深い。わしにも教えてくれんか?A」
ヒュッ
彼女は呼吸がうまく吸えないのかそんな掠れた音が皆の耳に入った
ダラダラと彼女は冷や汗を流して焦っている
そんな彼女の変わりように全員が驚き彼女から視線をその低く古風な喋り方の声の方に移した
そこには机の上で頬杖を付いて可愛い顔で満面の笑顔を彼女に向けるリリアの姿があった
しかしその顔は笑顔であっても彼の目は一つも笑っておらず声もいつもより1オクターブ低かった
その姿にその場に居た全員が固唾を呑み彼女に視線を移した
「えっえっと……さっ探してたんだよー!リリアったらどこにいたのーー!?」
焦って声が裏返っている
そんな彼女に皆が頭を抱えた
「ほほう、わしもお主をずっっっと探しておったぞ。お主今日が初めての授業であるにも関わらず、サボってどこにおったのじゃ?」
口に薄ら笑いを浮かべているが目が笑っていないのだ
リリアのその問いかけに更に動揺したのだろう、彼女は引き攣った笑いを見せた
「いっいやー、道に迷ったんだってば!本当に!そっそう!この人達にリリアの居場所を聞いてたんだよ!ね?!」
必死に彼女は近くにいた監督生に問うた
監督生は引き攣った笑みを見せた
彼女の切望する目とリリアの疑いの目周りの哀れみの目
同時に降りかかる重りに耐えきれなくなりその近くに居たエースに目を向けた
キラキラとした監督生はの目に居た堪れなくなったのかエースは一つため息を吐いた後リリアに向かって放った
「いえ此奴が勝手に来て俺の昼飯勝手に食べて勝手に喋ってただけなので俺らには関係ありません!」
そっちに着いたかーそう呟きながら監督生は遠い目をした
「うっ裏切ったなぁぁぁああ!!」
彼女の声が食堂に響き渡った
今にもエースに殴りかかろうとする彼女の肩にポンっと一つリリアは掴んだ
ピタッと止まる彼女の動き、後ろから伝わるリリアの殺伐とした気配に動けないのだろう
「さぁ、一緒に来てもらうぞA」
笑顔で彼女に話しかける
「ハイ…………」
か細い彼女の声が耳に伝わった
まるでトラに追い詰められたうさぎ様だった
彼らは少し彼女が可哀想になり彼女の健闘を心の中で祈るばかりであった
439人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きょきょ - 続きが……気になる。 (10月5日 19時) (レス) id: c9d0d6f436 (このIDを非表示/違反報告)
サンカヨウ - ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙(・∀・)イイ!!凄くいい!!続きを下さい_|\○ (2022年10月18日 6時) (レス) @page31 id: ce3ba7651e (このIDを非表示/違反報告)
みるるん(プロフ) - 寝子さん» 寝子さんコメントありがとうございます!何故か完結扱いになっていました。誤解させてしまい申し訳ございません!頑張って続きを書こうと思います! (2021年10月13日 22時) (レス) id: 89893ec2ac (このIDを非表示/違反報告)
みるるん(プロフ) - ドンさん» ドンさんコメントありがとうございます!私の乏しい画力で描いてみようと思います…! (2021年10月13日 22時) (レス) id: 89893ec2ac (このIDを非表示/違反報告)
寝子 - あの…終わりなんでしょうか?続きが見たいのでぜひ書いて欲しいです…! (2021年10月11日 21時) (レス) @page30 id: eede6d8d8b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みるるん | 作成日時:2020年12月4日 23時