絶望と腹黒と期待 ページ12
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『阿部くん…なんで…』
「え〜？友だちの家に遊びに来るのって普通でしょ？」
ケロリと笑う阿部くんは悪魔界の大魔王だ、
腹黒、ナチュラルS、頭の回転は一種の暴力だ、
「梓川、全部漏れてるけど大丈夫？」
『ヒッ…ナンデモナイデス…』
「あははっ ね？梓川って面白いでしょ？」
「俺は阿部ちゃんのツボってイマイチ分かんねえ」
「え〜絶対ふっかも虐めた…弄りたくなるって！」
「ん〜…」
阿部くん、言い直したかもしれないけど全部言ってるからね？ね？
深澤さんは表情一つ変えず白いケムリを吐き出す。この人はどの人生に絶望しているんだろう… 阿部くんは知ってるんだろうけどきっと教えてくれない
と、油断していた。忘れていた。
「Aは俺のなのに…さくまのなのに…」
「あははっ 梓川すごいね。こんなに佐久間に好かれてんだ！珍しいわ」
「阿部ちゃん…もう俺帰っていい？」
「なんでよふっか！今からが楽しいんだって」
「さくまも泊まりたいゾ！」
ブツブツと何かを呟いていたかと思うとパァァァと顔を上げて目を輝かせる
"期待" "喜び" "歓喜" そんな言葉が頭の上に見えるようだ
『泊まるのは、ちょっと…』
「なんでだよ！ラウは泊まってなんでさくまはダメなんだよ！」
『いや、その…』
「Aはさくまが嫌いなのか？俺いっぱいAとアニメ観たりご飯食ったり愉しいことしたいゾ！」
もう滅茶苦茶だ。阿部くんはついに笑いが堪えられないと吹き出すし深澤さんは「めんどくせぇ」と二本目の煙草に火を点ける
この場で状況を理解していないのは佐久間さんただ一人でどうやって断ればいいのか、傷つけないようになんて考えれば考えるほど頭ん中は混乱する
「佐久間が"泊まる"のが無理なら梓川が"泊まってあげたら"？」
『ハ？いやいやいや阿部くん？』
「お！阿部ちゃんそれ名案だにゃ！俺ん家泊まって」
『いや、だから、隣に部屋あるのに泊まるのはちょっと…』
「むっ…今のA全然可愛くない！」
『ハイ…もうどうとでも言っ、』
『ヒャッ、』なんてか弱い女の子みたいな声が私から出たことに私自身がびっくりしてる
ベランダとベランダの間には間仕切りがあってそれは胸くらいの高さで設置してあって破壊しない限り隣には移動出来ない
出来ないはずの構造なのに、なぜ今佐久間さんは私の上に乗っかっている？
あれ？四つん這いの下敷きになった私に、逃げ場なし…？
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Emma(プロフ) - 星10じゃ足りない！評価ボタンってなんで連打出来ないの？と思うくらい素敵な作品でした…。完結､続編おめでとうございます。何度読んでも興味深く素敵な作品だと思います｡改めまして､ひとまず､お疲れ様でした｡ (2020年9月7日 11時) (
レス) id: fe7283b053 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーまそ - 読んでいてすごく楽しかったです。どんどん続きが読みたくなって完結してしまった時は楽しみが一つ無くなってしまった、と寂しくなりました。また番外編や続編が読めたら嬉しいです。他の作品も更新楽しみにしております。 (2020年8月2日 8時) (レス) id: f5b8401e26 (このIDを非表示/違反報告)
ばやし - 読みやすく引き込まれる作品は久々でした。これからも繰り返し読ませていただきます。続編見れたらな、、、と密かに願っております。 (2020年7月6日 11時) (レス) id: e0a81c1a31 (このIDを非表示/違反報告)
べぺ(プロフ) - 読むのがちょー楽しかったです。また繰り返し読みたいと思います。完結おめでとうございます！お疲れ様でした。 (2020年6月1日 20時) (レス) id: fc36e1dc04 (このIDを非表示/違反報告)
aichon(プロフ) - 完結おめでとうございます！更新されるのを楽しみにして読んでました！読みやすく引き込まれる作品をありがとうございました！次作も楽しみしております (2020年6月1日 19時) (レス) id: 48be932e04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鶴
| 作成日時：2020年5月10日 17時
