麦茶どうぞ ページ13
.森
「Aー、元気にしとるか〜」
外でYouTubeの撮影を終えて、次の仕事までヤマネさんと小休憩しに事務所に戻る。
部屋はピカピカ、会長の寝床も猫砂も綺麗に掃除してあって感心する。
「森田さん！ヤマネさん！」
たたーっと走ってくるAは、言いつけ通り買った服もちゃんと着て、苦手な風呂も一人で入り、なんだかんだちゃんと人間の姿に順応している様子。
言われてみないと本当にただの普通の女。
「事務所が華やぐなあ」
と、声を漏らすヤマネさんに心の内で共感した。
「遊びますか？」
「いや、また仕事いくねん俺ら」
「わあ大変ですね」
Aは焦りながら、キッチンで麦茶を淹れてくれた。
ええ、麦茶とか淹れてるやん。
微妙に日々成長していくAの姿に驚きを隠せない。
「麦茶が入りました」
「麦茶作れるんお前、すごいな」
「あ、おれ俺、教えたの」
年甲斐もなく少しハシャいで言うヤマネさん、それは必要やったん？と笑ってしまう。
ソファに座って一息。
キンキンに冷えた麦茶を飲みながら
しばしダラっと休憩する。
夏やなー。
すると
目の前のテーブルに置かれた、なぜかモンスターの缶に生けられた一輪の黄色い花が異端すぎて目に入る。
「あれ、これどしたん」
「あ！それ、東ブクロさんがくれました」
「へえー。ブクロがねえ。」
… ぶはっ とマンガのように麦茶を吹き出す俺ら。
え？あの、ブクロが？
花を？？え、おもろ、なんやそれ。
そもそも俺らより彼女の存在を受け入れていなかったし
花とかマジで興味なさそうな、あのブクロが。
花の可愛らしさも相まって、めちゃくちゃファンシーな事しとるやんと笑いが込み上げてくる。
これまたモンスターの缶がなんとも言えない味を出している。
「よかったなあ、花もらえて」
「はい、とっても綺麗です」
ふーん。
俺も花くらい買えばよかったかな。
なんて少しヤキモチ妬きそうになるくらい、Aはうっとりと花を眺める。
「本当は、森田さんに持って帰ろうとしたんですけど」
「ん、何？何を？」
「道にあった黄色い花、持って帰ろうとしたら東ブクロさんがダメって」
…つまり、この花はその代わりにブクロが買ってくれたという事か。
なんやなんや、可愛い事言うやん。
またおっさんをキュンとさせて。
「え〜俺には？」
と言うヤマネさんに麦茶のおかわりをついでオチがつくのだった。
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ぴぴ(プロフ) - まゆゆんさん» ありがとうございますー！すごく嬉しいお言葉(T_T)❤︎少しゆっくりになっちゃいますが気長にお待ちください☻ありがとうございます❤︎❤︎ (2022年9月12日 23時) (
レス) id: b6f7e28a9f (このIDを非表示/違反報告)
まゆゆん - このお話すごく大好きです！！更新楽しみにしてます🥰 (2022年9月11日 7時) (レス) @page18 id: accb57b751 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴ(プロフ) - あんこさん» 読んでいただきありがとうございます！！めちゃくちゃ嬉しいです(T_T)❤︎ またよかったら覗きにきてくださいませ☻❤︎❤︎ (2022年8月18日 14時) (レス) id: b6f7e28a9f (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにしてます！！♡ (2022年8月18日 10時) (レス) id: 9c65f5d707 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴぴ | 作成日時：2022年8月18日 2時
