思い通りにならない彼女【煉獄杏寿郎】其の弐

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楽しい…！！



もうこんな嘘まみれの生活とオサラバなんて！！
その気持ちだけで何倍も楽しめる……！！



ここの名物のおまんじゅうも美味しかった！



小物屋さんも可愛い物が一杯あって見るだけでも大満足……！
なんて幸せな時間なんだろう！！







な の に…！！！















杏寿郎「すまない！ こんなに盛況している宿だと思わなかったんだ！！ さすがは宇髄の紹介だ！
よもやよもやだ！」






よもやよもや〜、
じゃ、無いんだわ！！






この悪びれてもない様子の煉獄さん、腹立つわぁ…………。





せっかく良い気分で過ごして、宿について煉獄さんがテキパキと手続きしてくれてると思ったら！！






“広い部屋を取りたかったんだが今日は満室で狭い部屋しか空いていなかった！”





じゃ、無いんだわ！！






まず！！ なんで同じ部屋なの？！！
私はゆっくり寝たいのよ…！？
最後だからって夜通し積もる話は特に無いんだわ！！！




すぐさま、別々で！って言ったら“今日はもう部屋は空いていないぞ？”と、すっとぼけた顔で言われた。





…………腹立つわぁ。
最後の最後だとしても腹立つわぁ。





杏寿郎「まぁ部屋は気にするな！
君は好きな温泉を存分に楽しむと良い！！」





『…………。』





……………自分が温泉好きだからって皆が同じと思うなよ……？
やっぱり最後の最後でも煉獄さんだ。
自分の好きな物は相手にも全力で押し付ける。



とんでもない男だ………。
隙をついて違う宿でも探そうかな……




…い、いや！
もう…………最後なんだ…！！
今日は煉獄さんのとんでもなさは我慢してあげましょう………！




また眉毛を下げられちゃたまらないからね。



それに…
……温泉、滅多に行く事もないから正直楽しみではあったから……その分は我慢してあげましょう……！

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