思い通りにならない彼女【煉獄杏寿郎】其の弐

76 ページ29

良い案が浮かび、実行を試みたAだが、
一人思い悩んでいた。






とても大事な事を忘れているなんて私の大馬鹿者……！





運命のお相手と出会ってない私はどうやったら好きだと思ってもらえるのかが分からない……！！
好きになったらどうなるんだろうか…！？





それを今頃気づいてしまった………





はぁ…………
この世の恋人達がどうやって気持ちを伝えているのか知りたい。



しかし…本当に好きと言う訳でもないから…
好きでは無いけど好きになったと思われたい。
余計にややこしくて想像出来ない……






杏寿郎「A、どうした？
最近何やら難しい顔をしているが何か悩みでもあるのか？」





………いや、悩みしかないんですけど？
そもそも何でまた私の部屋に居座ってるんだ、この人は。




それに反応を面白がってなのか知らないけど呼び捨てで呼び続けて………！！





色んな初めてが煉獄さんによって奪われている……！！！
何てことなんだ……！





………ん？
煉獄さんは中身に色んな問題があると言え、モテモテの男性だ。






『で、では一つ教えて貰いたいんですけど、好きな気持ちをどうやってお相手に分かってもらうんですか？』





杏寿郎「…は？」




『んもぅ！ だから！
好きになったらその気持ちをお相手に伝える方法を教えて貰いたいんです！！』





杏寿郎「……それは……
伝えたい…相手がいる…と…？」





『え？！
んっと、そうでは…………あ、
ゴホン！ まぁ……
そ、そんな感じですかね…？』




杏寿郎「………………」







『………って……あれ…？
煉獄さん…？
えっ？！！ どこに行くんですか！？？？
ちょっと………！！
煉獄さん！！！！』









………呼び止めてるのに出て行ったんですけど…？
私には教えてくれないまま部屋から居なくなったんですけどぉ？！！







…要するに私には言っても無駄だと…？
勝手に小説でも見て勉強しろと……？
※言ってない






………解せぬ。

77　▶杏寿郎視点→←75

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す