思い通りにならない彼女【煉獄杏寿郎】其の弐

65 ページ18

煉獄さんはあそこにいた経緯を捲し立てて説明すると、気にする所がズレていると言い、何故かプンプンしている。




………だってどうせ目にするなら見応えのある身体の方が良いのでは…？
ほら、なんせ煉獄さんの周りには良い女とやらが沢山いるわけであって………。
こんな身体を晒してしまって嫌な思いさせて申し訳ない事をしたなぁ、と。



そう思い、煉獄さんに説明すると更にプンプンした。
…何故？




杏寿郎「〜っ君は男に対しての意識をもっとしないか！！」



『意識……？』



杏寿郎「そうだ！！
その危機感の無さは大問題だ！
昨日の行動なんてもってのほかだ！
何かあってからでは遅いんだぞ！！」




………危機感？ 昨日……？
……確かに昨日は温泉に浸かりすぎて危なかったけど……
それと男の人と何の関係が…？




『……ぐ、具体的にはどのように危ないのでしょうか…？
その…………何か…とは？ 一体…何が起こるんですか…？』




まさかの真顔での質問に杏寿郎も絶句。
基本的に脳天気な考えをしているとは分かっていたが、これほどに理解出来てないものだとは思っていなかった。





杏寿郎「…少しそこへ座れ、話しがある」





……………あらやだ。
変なコト言っちゃったのかしら……？
怒ってると言うよりは…真剣な面持ちだこと……





杏寿郎「…年頃の男が居るにも関わらず、無防備に布団へと入るもんじゃない」





『…え、寝るのに布団へ入らない…？
何故ですか……？！
では一体どこで寝るんですか？！！
布団以外で…！』




杏寿郎「そもそも寝るなと言っているんだ！！
そのまま寝てみろ！ 好きにされても文句は言えない！」





今までの行動では相手をその気にさせてもおかしくない事。
そしてAでも分かるように男と女について説明した。





杏寿郎「これで分かっただろう！
今までの行動の危険性が！！」





真剣に聞いていたAは段々と初めて鬼と遭遇した者さながらの青ざめた表情となる。

66→←64

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す