宮選手 ページ1
東京の大学を卒業して、就職した会社の関西支部に異動になってもう3年。
これは、慣れない土地で慌てふためく時期も終わって、仕事もプライベートも、それなりにやっていたわたしに、突然訪れたイレギュラーだった。
「好きやねんけど、付き合うてくれへん？」
『……はい？』
急に現れた金髪の男が、今、目の前で睨みをきかせている。
眼光鋭く、眉間にシワを寄せている。
好みはわかれるだろうけど、世間一般的に言うイケメンが、イケメンらしからぬ顔をしていた。
首筋や額に浮かぶ汗が、やたら色っぽい。
テレビで画面越しに見るそれとは、比べ物にならなかった。
「好きや」
『えっと……宮選手が、わたしを？』
「それ以外誰がおんねん」
MSBYブラックジャッカルの宮侑選手。
そう言えば、今では誰もが騒ぐんじゃないかと思う。
ついさっきまで、照明輝くコートで、たくさんの歓声を浴びていた人。
テレビや雑誌の中に存在するような人。
そんな人が、今。
アリーナ裏の冷えた廊下で、わたしを見ている。
いつもならミーハー心が疼くところだけれど、今はそうもいかないらしい。
真っ直ぐに向けられた熱のこもった視線には、真摯に向き合わなければいけないと、本能的に感じているからだろうか。
深く息を吸い込む。
スポーツアリーナ特有の、エアーサロンパスのような独特な匂いが胸いっぱいに広がった。
意識的に口角を上げると、緊張感のあった空気が緩んだ。宮選手の顔がパッと明るくなるのを見て、瞬間的に頭を下げた。
『ごめんなさい』
「……なんっでやねん！！！」
さすが関西人、ナイスツッコミ。
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さな(プロフ) - ラブリーハートのプリキュアさん» ラブリーハートのプリキュアさん、ありがとうございます！身に余るお言葉、、嬉しいです😂侑くんらしさを出せるよう頑張ります！ぜひよろしくお願いします！ (2023年3月6日 19時) (
レス) id: ee78dfa46a (このIDを非表示/違反報告)
ラブリーハートのプリキュア - 初めの文から好きです。なんかもうあの語彙力が神ってて!!表現の仕方が好きです。まさかこのシリーズに侑君が出るとは。頑張って下さい! (2023年3月5日 9時) (レス) @page1 id: 0b96e038f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さな | 作成日時：2023年3月5日 0時
