【小説版】異端児達のラブコメ

16話:京極 仁以那 ページ18

授業の終わる鐘が鳴る。

「はぁ･･･」

終わってしまった。
きっと今からも来るのだろう。彼が。

「にーにゃ！また来ちゃった〜」

やっぱり来た･･･。
るくは俺の幼馴染みである。

「るく先輩、本当にあんまりベタベタしないでもらえますか！？」

「だーかーらー！るくって呼んでってば！」

嫌になるほどベタベタしてくる。
別に嫌いな匂いでもないし、実際そこまで嫌というわけでもないのだが、
もう小学生でもないし、ここまでベタベタしなくてもいいと思う。

「断固拒否しますから！」

そんな話をしてる間に授業の鐘が鳴った。

「ほら！予鈴鳴ったんですから早く教室戻ってください！」

そう言い、俺はるく先輩を追い返した。
だが、その後も問題はまだある。

「仁以那ちゃんと琉空は相も変わらず仲良いね〜！」

俺は声の方に目を向けると、やはりそこにいるのは涼くんだった。

「どこがそんな風に見えるん！？」

「いや〜？どこからどう見てもとしか言い様がないかな〜」

そう言ってニヤニヤしながらこちらを見ている。
早く先生に来てほしい･･･。

「この前もさ、あたしが琉空と遊んでる時聞いたよ？昔の仁以那ちゃんは琉空にべったりで、むしろ琉空が･･･」

「いやああああ！！やめてええええ！！！！」

最悪だ。
一体、涼くんとるくは何を話してるんだ･･･。
そんなことを考えながら俺は授業を受け始めた。

続く お気に入り登録で更新チェックしよう!

最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している


←15話:ルーネ・サーシュ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す