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鏡の前で身支度を済ませる。母譲りの髪を丁寧に梳かし、高い位置で一つに結ぶ。手には青いブレスレットをつけて完了だ。
スクールバックを持ち、履き慣れた運動靴をこんこんとつま先で鳴らす。
『行ってきます。お母さん、お父さん』
誰もいない家は決して返事は返ってこない。けれど、こうするのが日課だった。
生まれ変わって早十五年。私が生きていた頃とはすっかり違う世界にやっと慣れてきた。鬼はいないが個性という超能力めいたものがある世界。
そしてヒーローという職業が脚光を浴びている。なんともまぁ、夢のような世界だ。
「今から進路の紙を配るけど…大体ヒーロー志望だよね〜！」
そう先生が言うと、皆各々の個性を発動させる。
中学三年生の春。将来を考える大切な時期だが、ヒーロー科のある高校に進学するケースが多い。私もその一人で、中でも雄英高校というところに行く。
「せんせー！皆とか一緒くたにすんなよ。俺はこんな没個性共と仲良く底辺なんざいかねーよ」
机に足を置いて如何にも不良、という態度の爆豪くん。
先生が爆豪くんが雄英志望と明かせば他の人たちはザワザワと騒ぎ始める。
高額納税者ランキングに名を刻むと言っているが、彼の夢は本当にそれで良いんだろうか。もうちょっと夢らしいことをしたらいいのに。
「そういやぁ、神谷と緑谷も雄英志望だったな」
静寂。そして次には笑い声。
「おい、デク！！！没個性所か無個性のテメェが俺と同じ土俵に立てるんだァ！？」
「ち、違うんだかっちゃん！別に張り合おうなんて…！ホントだよ！」
「テメェに何がやれるんだよ、無個性のクセによォ！！」
手に火花を散らせながら緑谷くんを威嚇する。先生も形だけ咎めるが、それだけで爆豪くんは止まらない。
流石に可哀想なので、席を立ち上がった。
『やめたほうがいいよ、爆豪くん』
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絵里香(プロフ) - こゆきさん» 有難う御座います！！一話結構泣けますよね笑 (2022年9月11日 9時) (
レス) id: b8fe3ad85f (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 1話から泣いてしまった（；＿；）これからも頑張ってください！！！ (2022年9月11日 2時) (レス) @page3 id: 3ea57f5348 (このIDを非表示/違反報告)
絵里香 - @桜餅 すいません間違ってました！有難う御座います！！ (2022年6月23日 15時) (レス) id: 7a132871b8 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅 - コスチュームで殺じゃなく滅なのではないでしょうか。更新頑張って下さい!楽しみにしています。 (2022年6月22日 22時) (レス) @page1 id: a48955bec9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絵里香 | 作成日時：2022年4月28日 22時
