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帰りたくない ページ3

.



今日は私、翔ちゃんのところに帰らない。







……とは、思ったものの




映画を3本観てしまって


次はどこに行くか決めようと思っても


何も思い浮かばない。





.






右ひざの少し上に当てられた


ガーゼをちらりと見ては、


小さく、ため息を吐いて情けなくなった。






せっかく翔ちゃんが


応急処置をしてくれたのに…






思った以上に火傷はひどかったみたいで


気がついた時には水疱になってた。






受診した皮膚科の先生に




「ちょっと、跡が残るかもしれませんよ」

って言われ






もう私は、サキさんみたいに


綺麗な脚にはなれないんだ…って思った。







サキさんのメッセージカードを


自分のバッグから取り出して





それを見るたびに、


胸を圧迫する苦しさが濃くなる。




.



なんで、翔ちゃんのカバンの中に

カードを戻しておかなかったんだろう…






「(戻そう)」



―――でも翔ちゃんがカードがなくなってるの気づいてたら?



「(やっぱり戻さなきゃ)」



―――また、翔ちゃんが寝てる隙に戻す?






.




ピンクのカードを手にして


自問自答を繰り返していた。





空に浮かぶ三日月を眺めて


また、ため息をつく私…。





「翔ちゃん…」






名前を呼んだら急に寂しさが膨れ上がる。



.



それと同時に、本当にどうでも良いけれど。





「今晩の夕飯、用意してないや…」



.





『(明日、少し早く帰って来れるから
一緒に晩メシ食おうな)』





こんな時でも




昨夜の翔ちゃんの言葉を


思い出すくらいに


私は翔ちゃんのことが大好きなのに


今日は一日中、翔ちゃんから逃げていた。




.





バッグに電源を切って入れっぱなしにしていた


スマホの電源を入れると…





翔ちゃんからの


物凄い件数の着信と未読メールで溢れていて





自分なりに相当なダメージを受けてしまった。





つまり、これって…



ますます、帰り辛いってことかも…。




.

お人好しの俺 Nino→←答えづらいこと Sho



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作品ジャンル:恋愛
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作者名:ミイ | 作成日時:2014年9月9日 23時

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