◎ もう一度あなたと◆優しい時間◆ part 5【Sho.S】 (ページ10)

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170 . 自分勝手 Sho side ページ10

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いつもと同じに

今日も一番乗りの楽屋…と思ったら

めずらしくニノが先に来てた。

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『おはよー、ニノ。今日は早いね』

「おはよう…」

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いつもの定位置に座り新聞を広げると…

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「ね、翔ちゃん、美織ちゃん
帰って来たんだね」

『あ、うん』

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チラッとニノを見ると

ゲームをやりながら俺には視線を向けない。

もちろん、メンバーみんなは

過去に俺と美織が付き合ってたこと知ってるし

別れることになったことも全部知ってる。

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「昨日さ、仕事先で美織ちゃんにばったり会って少し話したんだ」

『…そっか、』

「美織ちゃんに聞かれたよ、
翔ちゃん元気かって」

『そうなんだ…実は俺も昨日偶然会ったんだ』

「え、会ったの？」

『うん、昨日Aと一緒にいた時に美緒に
呼び止められた』

「うわっ、最悪だな…。で、Aちゃん大丈夫だった？」

『…いや、平気なふりしてたけど結構動揺してた』

「そりゃあ、そうだよな。で、Aちゃんは美織ちゃんのこと“あの人誰？"とか聞いてきたの？」

『いや、俺から全部話した…』

「は？聞かれてもいないのに
自分から美緒ちゃんのこと言ったの？」

『うん、隠し事はイヤだから』

「ふーん、でもさ話された方のAちゃんとしてはどうなのかな。」

『え？』

「好きな相手の過去を知りたくても
知らない方が良いこともあるんじゃないの？」

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ニノが言ったことは確かにそのとおりで

そう考えると

俺はすごく自分勝手なことを

Aにしてしまったのかもしれない…。