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73話 ページ26

その日の夜、私たちには少し長めの自由時間が設けられた。

「なー、UNOやらねー?」

まあよくある話だろう。男子が女子の部屋を訪れるなんて。

私は筆頭と思われる男子に言った。

「男子が女子の階に来るのは規則違反」
「それがいいんだろうがよー!」
「まあ別にいいけど。私UNOめちゃめちゃ強くてみんな退屈するだろうから散歩してくる」

ぽか、と一人の男子が笑いながら私を小突いた。
私も笑い返して席を立つ。

「なんだよ、ほんとにやんねーの?」
「ごめん。ちょっとホテルの中とか海岸とかも見て回りたいんだ。明日だと時間ないから」

私は部屋を出た。
口角がふっと下がる。
本当は違う。
春原さんの傍にいたくないからだ。

「伊吹氏」

声を掛けられて、振り返ると一楽さんが居た。
一楽さんはなぜか私が振り向いた瞬間に怯えたように肩をふるわせる。

「どうしたの?」
「……つ、告げ口しに行くんすか?」
「え?」

私は意味がわからなくて目を見開いた。

「え、なんで?そんなことしないよ。利益ないもん」
「で、ですよねー!!なんか真顔だったからびっくりしただけっす……」
「一楽さんも……」

一緒に散歩する?と言いかけて、さっき部屋に来た男子の中に古池君がいた事を思い出す。

「一楽さん、早く戻りなよ。チャンスじゃん」

一楽さんは恥ずかしそうに笑って、その後寂しそうに呟いた。

「誰も一楽のことなんて待ってないっすよ。みんなあの二人目当てじゃないっすか?」

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みゆ - 忘れた頃に戻ってきます。の言葉を待ち続けてました!最高です🥲素敵な作品でいつも読ませてもらってます。これからも応援してます! (2022年8月12日 21時) (レス) @page31 id: df78362649 (このIDを非表示/違反報告)
Niko(プロフ) - 3年ほど前から主さんの作品が好きで、久しぶりに開いたら更新されててびっくりしました...!ずっと応援してます! (2022年6月19日 18時) (レス) id: bff3de95f7 (このIDを非表示/違反報告)
ステラ(プロフ) - 最高すぎます!!!一気読みしちゃいました笑  (2022年6月5日 22時) (レス) @page30 id: c6594e1224 (このIDを非表示/違反報告)
まなぶ - やばい....最高です....絶賛今自分先生に恋してる身なので、気持ちがわかりすぎてえぐいです....続きがすごくみたいです!更新待ってます!! (2022年4月10日 23時) (レス) id: be5b892ffb (このIDを非表示/違反報告)
ハルキ - っっっ〜〜!最高っです!久々の更新が嬉しすぎて「えっ!」って言っちゃいました!これからも応援してます! (2022年4月4日 23時) (レス) @page30 id: 26f7606c1b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:餅屋 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2019年11月30日 23時

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