僕達の距離 in×ym

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涼介side



でも急に俺が伊野尾ちゃんどう？
みたいに話しかけるのも変だし絶対ほかのメンバー
から、何があったの？？珍しいね
って言われるのがオチだ。









MC中も知念を挟んで隣とか、トロッコも反対側に乗ってたりとか。
なんだか近いようで遠い距離は埋まらないんだと痛感する。









このライブ公演が終わるまでには絶対1回は話かけよう。









落ち込んでるなんて俺らしくないし、最近ちょっと
伊野尾ちゃんのことばっか考えすぎてる気がする。









甘いものでも食べて頭リセットしよ。









「あれ、山田？」








「え、、？うわっ！！」









急に視界に飛び込んできた茶色の髪の毛と、
やっほーと手を振る伊野尾ちゃん。









「び･･･びっくりしたぁ･･･」









力が不意に抜けてへたった俺を見て伊野尾ちゃんは
くふふ、と笑う。









「なんか難しい顔してたよ？」









悩み事でもあんの？って聞いてくる目の前にいる彼に
あんたのことだよ！ってツッコミ入れたくなる。









「べつに、特に何もないよ。」









あぁほらまたこんなこと言ったから
そっか、って言った伊野尾ちゃんとの間に流れる沈黙









自分で作ってしまったことにまた嫌気がさして
思わず目の前にあったデザートコーナーを見る。









あ、









「いちご大福無くなってる。」









俺がライブ終わってから食べようって朝から決めてたいちご大福がひとつもなくなってて、
横にいた伊野尾ちゃんがそう言えば大ちゃんたちが
食べてたな･･･と零す。









「そっか･･･」









後で大ちゃんシメよう。
そう決めてとりあえずおにぎりとパックの味噌汁を手に取る。









「い、伊野尾ちゃんは明日仕事は？」

「んー？俺昼からなの」



緊張してちょっと声が裏返ったけど会話が出来たことに安堵してると廊下から俺を呼ぶ声が2つ。

慌てて時計を見ると裕翔を待たせてから
30分くらい経ってた。



「やばっ！ごめん伊野尾ちゃん先いくね！」




バイバイとかまたね〜とか、伊野尾ちゃんが何を言ったかなんて覚えてないくらいちょっとドキドキして。





なにより伊野尾ちゃんにちょっと近づけた気がして嬉しかった。

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