【歌い手】車椅子歌い手3【男主】

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坂田side




さ「ん……どこや」




目が覚めると知らない場所にいた。どこや…ここ



立ち上がり、辺りを見渡す。前も後ろも上も下もどこもかしこも真っ白



誰かおらんのか…とりあえず歩いてみる




でも、どんだけ歩いても景色は変わらん



さ「A…」




不安になり、名前を呟く。いるわけないのに



『優！』




さ「A！？」



Aの俺を呼ぶ声が聞こえて、バッと頭をあげた


すると目の前には"立っている"Aがいた




さ「A、立てるようになったん？」




車椅子は…？なんで立ってるん？いつの間に治ったん？



Aに聞く



でもAは何も答えてくれない。微笑みながら立っているだけ




さ「なんか言ってやぁ…」




Aは前を向いたと思ったら突然歩きだした




さ「待って！！」



答えてほしくて俺は追いかける。でもどんだけ走っても走っても追いつかない



Aは歩いているはずなのに、俺は走っているのに




さ「A！！」



名前を呼んでも、振り向いてくれない


どんどん離れていく




さ「待ってや…」




『ばいばい、優』





──────────




さ「はっ………夢」




目が覚める。さっきまで見ていた白い景色ではなく、いつもの俺の部屋が見える



さっきのは夢…？妙に現実的だった




時計を見ると、昼の12時を少し過ぎたところだった



今日が休みやからって寝すぎやわ





いつもならもう1回寝ようと考える。でも今日はあの夢のせいやろうか？

なんか嫌な予感がする







そういえばこの時間ならまふ、もう行っとるかな



今日はまふがAの家に行くって言ってた



俺も行きたかったけどAが忙しいかもしれんし



なんか起きんといいけど


そう思いながら、ベットからでた

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