第46話 ページ2
組織の中でも怖れられているジンにあんなことを言うなんて、きっと私は明日には殺されている。
組織の部下たちを総動員させて私を探し出し、見つけ次第殺すんだろうな。それか無理矢理ジンの女にさせられる。
もう二度と高明さんには会えないかもしれない。今日の朝別れたのが最後だったのか。
ハロの足を拭いて部屋に戻り、和室の床にハロを抱いたまま座り込んだ。
少し前の私だったら、ヒロに会えるから死んでもいいなんて考えていたけど今はそういうわけにはいかない。高明さんを残しては死ねない。
指輪を薬指に戻した。まだ殺されると決まったわけじゃないのに考えすぎ。
ハロが私の腕を抜け出し、玄関に向かったと同時にインターホンがなった。画面には風見さんが写っている。
ハロに続いて玄関に向かい、ドアを開けた。
『お仕事終わったんですか？』
風「まだ報告書は残っていますが、そろそろ羽田さんがお帰りになられると思いまして。」
風見さんを家に入れてからハロのご飯の用意をした。ジンのせいでハロのご飯が遅くなってしまった。
ハロにご飯をあげると大喜びで食べ始めた。犬はご飯と散歩が大好きって聞いたことがあるけど、それは本当のようだ。
ご飯を一気に平らげたハロは私の膝の上で気持ちよさそうにまったりしている。
風「ワンちゃんはかなり羽田さんになついているようですね。自分が初めてエサを与えた時は警戒されていたのに…」
『確証はないですけど、この子は死んだ彼氏の生まれ変わりなんじゃないかって思っています。』
風「死んだ彼氏…？」
『そうです。私の彼氏も、犬みたいに甘えてきたり私を癒したりしてくれたんです。もうこの世にはいませんけど…』
風「彼氏さんを亡くしていたとは知りませんでした。ん？それでは、昨日おデートなさっていた彼氏というのは…」
『あの人は彼氏というよりは婚約者ですね。』
風「ご結婚なさるんですか⁉」
『意外ですか？』
風「い、いえ、そんなことは…！ご結婚おめでとうございます。」
『ありがとうございます。いつになるかはまだわかりませんけどね。』
そろそろ帰らないといけないので、ハロに水をあげてから風見さんと一緒に降谷さんの家を出た。
ハロが一人ぼっちになってしまうけどそれは仕方がない。ジンの話によると降谷さんは今夜は任務があるらしいし。
鍵を閉めてから合鍵をドアのポストに入れた。もう私は降谷さんの家の合鍵を持っていてはいけない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 205人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おひたし(プロフ) - 名無し65455号さん» ご心配ありがとうございます。私の地域は雨風が強いだけで被害はありませんでした。今日は台風一過でとてもいいお天気です。まだ台風の影響で被害が出ているようなので心配ですね。 (2019年10月13日 9時) (
レス) id: c5b0a8f944 (このIDを非表示/違反報告)
名無し65455号(プロフ) - こんばんわ久しぶりで夏以来の更新で嬉しいですこちらの台風19号は被害大丈夫ですか？私も被害も有りませんが夜の10時すぎたいぶ落ち着いています。 (2019年10月12日 23時) (レス) id: d7c3512a33 (このIDを非表示/違反報告)
おひたし(プロフ) - 架印�靴気�» やっぱり癖は抜けませんよね。私自身も長年茶道をやっていて、とある人に拭く癖を指摘されたことを参考にこの事件を作りました。 (2019年10月12日 18時) (レス) id: c5b0a8f944 (このIDを非表示/違反報告)
架印��(プロフ) - 高校生の時、茶道部に入っていた為か、出されたお茶碗の縁を指で拭く癖が私もついていて、ついついやってしまいます。 (2019年10月12日 16時) (レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
おひたし(プロフ) - 名無し65455号さん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけてすごく嬉しいです！ (2019年10月4日 8時) (レス) id: c5b0a8f944 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おひたし | 作成日時：2019年8月20日 16時
