謎は謎のまま ページ3
「勝手に置いて行きやがって! そんなに俺達じゃあ駄目だったか!?
勝手に一人で未来を抱え込みやがって! 俺にも話せ、少しぐらい!
自己犠牲は結局治ってなかったんだな! だから俺は、護りたかった!!
お前の傍に、居なきゃいけなかった!!
…………お前ばかり、格好付けてるんじゃあねぇよ……。クソッタレ…………ッ!!
居なくなってから! 俺達の元を離れてから、何をしていたのかを詳しく教えろよ! 知りたいのはそこだ、分かるだろ!?
こんな、居なくなって、11年経ってから見つかりましたなんて筋書き、誰も望んじゃいねぇ!!!
訳が分からねぇよ! どうして。どうしたらこうなるんだよ、キキぃッ!!」
ハッと、正気に戻る。メイが、俺の袖を引いていた。どうやら俺は、思った事を言う内に、感情を込め過ぎていたらしい……。喉が、痛い。
「…………失礼、取り乱した。」
「……無理するのが、当たり前だったんですかね。それともそれが通常運転だったのか……。」
「無意識に無理をするのが通常だったんじゃあないかと、思うが……。
常日頃から、性別も、偽っていたらしいからな。」
「!」
『テメェは何で、何でも屋みてぇな事をしてやがる。』
『モテてぇから。』
……流石に、行方不明になってから、じじいに聞いた。キキは女の身体だったのだと。万重桔梗という、少女だったのだと。信じられなかったが、言われてあまり不自然に思わなかった。男らしさ、カッケェの為に命を張って行動していた理念と固執の理由が、分かった気がしたからだ。
俺達より男らしかったのは、男であろうと意識していたからだ。
「また、来る。」
「はい、良いですよ。娘さんを連れて来るんですね?」
「キキを、宜しく頼む。」
「言われなくても。なんてったってキキさんは、私達の命綱ですから。」
25人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
脳 - なんか深い(小並感)・・・ (9月15日 21時) (レス) @page7 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
靜藍(プロフ) - とても面白いです!!続きが気になる…楽しみにしておりますので、いつか更新されるのを待ってます!!!(*^^*) (2020年11月26日 16時) (レス) id: 114c5f5474 (このIDを非表示/違反報告)
ぬこぬこ(プロフ) - (゚д゚)二次創作をテーマにした二次創作だった…… (2020年7月14日 1時) (レス) id: a359276646 (このIDを非表示/違反報告)
KN - 最高に面白かったです!キキも、この物語も大好きです!!これからも楽しみにしてます!! (2019年11月10日 0時) (レス) id: 739b1f4fdd (このIDを非表示/違反報告)
heavy loss(プロフ) - うんさん» 外しました……ご指摘ありがとうございます。┏○┓ (2019年7月30日 15時) (レス) id: f4e8679c1c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:heavy loss | 作成日時:2019年7月30日 15時