続き ページ3
「犯人は………お前だ!」
ビッ!と指差した先は………
「狐月!!」
驚いている兄の顔だった。
「その顔についた食べカス。黄色い卵の黄身のようなもの……」
驚いて狐月が顔を触ると、ポロッとカーペットに落ちた。
あ……お母さんに怒られる……
「それこそアナタの消えたプリンよ!」
他の人から見たら、何それありえなくない?となるけど、プリンが消えたと言ったのはあの狐月。
全然あり得る。
「ええ!?え、あ、?えーー。………そういや食べたわ。」
「おい!」
これをツッこまずに入れるだろうが。
散々疑っておいて、食べたのは自分である。
なぜ最初に自分を疑わないんだ……?
ガチャ
ドアが開いた音。
「ただいま〜!にいに!ねえね!ももちゃん!」
「ごめんなさい〜!遅くなっちゃったわ!」
弟の
「あっ!あと、メールでプリンがなくなったって言ってたから、
美由菜は、母の妹、つまり叔母にあたる。
ってじゃなくて。
「あ、狐月が自分で食べてたってよ」
「あ……!!」
「おにいちゃん……?」
「にいに…?」
萌々香と兎矢も、ヤバいという気配を察する。
うろたえる兄の姿を見ると、ヤッベェ…だていう顔をしている。
何故なら母は自分の妹が大好きで、迷惑を極力かけないように……といつもキツめに言ってあるからだ。
母の妹の夫さんの家はケーキ屋[和ザクラ]。
夫さんもケーキ屋を継いでいるので、クリスマスや誕生日は必ずそこへ行く。
中でも、たまに出る洋菓子×和菓子のスイーツが人気らしい。
例えば、シュークリームの中身を少し刻んだ果物が入ったあんこにして、[シューあんこ]とか。
今回母が買って来たのは
プリンも上には小さな桜の飴細工、抹茶色のカラメル。
少し薄めでふわふわしたピンクのいろをしたプリンは、プリンと言えるか怪しいのだが、味も見た目も美味しい、[和ザクラ]の看板メニューだ。
かなりお高く、作るのにも時間がかかる。
母の妹さんはよくお手伝いをしている。
つまり。
「こーづーきーくーん?(⌒▽⌒)」
いつものゆるふわな母の雰囲気は消え失せ、般若のような顔になる。
その後。
帰って来た父が見たのは、正座しながら叱られている狐月の姿でした。
母が買って来たプリンは、のちに狐月以外の家族により、完食されるのだった。
狐「始まるぜ……夏休みがよぉ!!」亜「テンションどした?」→←狐「俺のプリンが消えちまったんだ!!」
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咲く来(プロフ) - 亜代@すいでいさん» ありがとう!まさかこんなに順位つくとは……。これからも色々事件があるし、人も増えるから、推しを作ってみてね!(( (2022年12月11日 14時) (レス) id: 3551393376 (このIDを非表示/違反報告)
亜代@すいでい(プロフ) - さくちゃ〜ん!過去最高149位おめでとう!✨プリン事件好こです…() (2022年12月11日 13時) (レス) id: c09f90de02 (このIDを非表示/違反報告)
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