沖田くん、俺の妹を貰ってくれない？((

貰ってくれ 27 ページ30

〜Side 銀ちゃん〜

同刻。

「銀ちゃん、何焦ってるアル。」

俺の心中を見抜いたように言った神楽。
確かに今は焦ってる。
いつもみたいに、のんびりぐうたらしてられる事態ではない。

「あ、まぁ、少しな。」

そう誤魔化しながら返すのも、うちの社員には効かない。

「少し、って訳ではないんじゃないですか？言ってください。」

言うべきか、言わざるべきか。
甲か乙かの選択を迫られる。

いや、まだ確定したわけじゃねェ。
夜遊びかもしれない。
こいつらに言うべきか・・・言わざるべきか・・・・。

「Aが攫われたかもしれねェ。」

一瞬、時が止まったのかもしれない。
それくらいに無言だった。

「どう言う事ですか。」

「今言った通りだ。いや、攫われたかどうかもまだ確定はしてない。だから・・・・・・・。」

「誰アルか。」

神楽の低い声。
そしてまたもや凍りついた。

「誰アルか。A姉を攫ったのは。私達やサドの許可を取らないで、A姉に触ったのは誰アルか。」

「それも分かんないんだよ、神楽ちゃん。」

「今はアイツらも血眼になって探してるさ。問題は誰が、だ。」

Aは何も言わずに出て行くわけがない。
俺たちがいない時に出かけるときは、必ず置手紙がしてある。
いる時は、誰かに一言言う。

いや、待てよ。
昨日の電話・・・・・そう言えば、


''部屋の壁に銃弾が貫通していたんでさァ''


立派な誘拐だ。
銃弾が貫通するっていうのは、普通ではありえない。
これも耳に挟んだ。


''高杉率いる鬼兵隊が江戸に出入りしている''


と。
いや、まさかな。
アイツがいるなら、俺たちを敵に回す行動をしていたはず。
ましてや、実の妹のように可愛がっていたAを攫うはずは・・・・。

まさかとは思うが、その可能性もあり得ないことはない。

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• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
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