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19 (紫s / 黄、青) ページ19

紫side


「ありがとう、流星くん」

お水をスッと出してくれた流星くんからグラスを受け取る時、キュッと手を握ってくれたのは俺の勘違いやないやろか…

真っ直ぐな瞳でこちらを心配そうに伺ってる。

一口飲んでいる間に、淳太が俺たちのことを交互に見よる。


「すみませんね、昨夜からうちのツレがご迷惑かけまして。
迷惑料払いますから、いくらでも請求してくださいね。
このタイミングで水を出しよるなら、ツレが酒弱いの知っとったんでしょう?
酒を出さんと商売にならんもんね。
わかりますよ、これだけ男前のバーテンさんなら
ブスな客のご機嫌とりなら朝飯前やもんね。
潰れない程度に酔わせて、小金を巻き上げる。
それが商売ってもんや」


「いい加減にしいや!どんだけ失礼なん!
謝ってよ、流星くんに」


珍しく声を上げてしまい、ハッとした。
最後の流星くんはあかんかったかも…


「"流星くん"ときたか…こうなってくると病気やな。
年下イケメンに媚を売るブスなおじさんほど痛いもんはないで…
バーテンさん、コイツにいい寄られてさぞかし迷惑やったろ?」


「…」


流星くんは言葉に詰まってしまった。
お客様に絡まれた時、きっといつも冷静に対応しはるんかな…

残りのバーボンを一気に口に含んで空にした淳太は、いきなり俺に口移ししてきた。


「いや…やめ、んっ…」


飲みきれないアルコールがどんどん首をつたってシャツを濡らす。


ガタン


流星くんがカウンターを両手で叩いた。


「お客様、お引き取りください」

「なんや、うるさいの」


流星くんは俺におしぼりを差し出してくれた。


「迷惑なのは、あなたです。
これ以上うちの店にいてもらっては困ります」


淳太は長財布から一万円札を出して叩きつける。

「言われなくても帰るわ、いくで。崇裕」


急に淳太に腰を掴まれてフラついてしまった時、流星くんが出てきて支えてくれた。

淳太を払いのけ、ギュッと抱きしめられてる。


「帰るのは、あなた一人です」

「は?おまえ何ぬかしとんねん。
手を離せよ、崇裕から」

「離しません!
崇裕さん嫌がってるのに、乱暴なやり方でお酒飲ませる人のところに行かせられません!」

「おまえ、関係あらへんやろ!」

「あります!崇裕さんのこと…おれ、」

「またブスの媚売りに一人捕まってしもたんか。
崇裕も大概魔性やな」


「さっきからブスって正気ですか?
こんなに内面も外見も綺麗な人他に知りませんけど…」


「ふっ…笑わせんなよ」

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こー(プロフ) - Shandyさん» 返信ありがとうございます!迷惑でなくて良かったです。Shandyさんのペースでいいので、更新楽しみにしています。わ……ありがとうございます!まさかそんな嬉しい言葉を言っていただけるなんて……!!ありがとうございます!私も更新頑張らなければ……笑 (2022年3月29日 23時) (レス) id: 88264f67b7 (このIDを非表示/違反報告)
Shandy(プロフ) - こーさん» 不快だなんてそんな、、、むしろコメントいただけて久しぶりに書きたい欲が湧きましたので感謝です♪こーさんのお話の世界観私も大好きです(^^) (2022年3月29日 22時) (レス) id: 18b5a9219f (このIDを非表示/違反報告)
Shandy(プロフ) - こーさん» 初めまして♪コメありがとうございます!青紫お好きなんですね。片隅に放置していた話を見つけてくださり設定や世界観を好きとのお言葉とても嬉しいです。私も青紫大好きなのでなんとか続きを書きたいと思っています。もしパスをかける時はちゃんとヒントを添えますので (2022年3月29日 22時) (レス) id: 18b5a9219f (このIDを非表示/違反報告)
こー(プロフ) - 不快に思われたら無視してください。突然のコメントで失礼なのをわかった上でコメントしました。不快になられましたら本当にすみません。 (2022年3月28日 17時) (レス) id: 88264f67b7 (このIDを非表示/違反報告)
こー(プロフ) - 突然、大変失礼致します。初めまして。青紫が好きでこの作品に出会いました。このお話はパス掛けしないで頂きたいです。突然のコメントに要望、迷惑だと思います。本当に申し訳ありません。世界観や設定がとても好きで読めなくなるのは悲しいのでコメントしました。 (2022年3月28日 17時) (レス) id: 88264f67b7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Shandy | 作成日時:2020年11月23日 16時

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