ミルクティー (ページ8)

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ep.6 ページ8

『ねーねー！』

真後ろで聞こえた声に振り返ると、

『お姉ちゃんさー、烏野駅って知らない？この辺詳しくなくて迷っちゃって』

30代くらいの知らない男の人
ケータイの地図アプリを開いて困り顔。

「駅なら逆ですよ。突き当たり右に曲がってずーっと真っ直ぐ行ったらすぐです」

『んー、ちょっとよく分かんないな...』

この説明分かんない人いる..?

「えっと、だから、この道の突き当たりを、」

『お姉ちゃん今学校帰りでしょ？良ければ駅まで案内してよ』

えぇ。わたし電車使わないから家駅と真逆なのに..

『お願い！どうしても駅まで行かないとなんだ！
困っちゃってさぁ。駄目かな』

でもほんとに困ってそうだし、

「んー、分かりました。じゃあこっちです」

『俺車で来てるんだよね、乗ってもらってもいい？』

「..、はい、」

車かぁ。知らない人の車、乗っても大丈夫かな
でもそんな悪い人には見えなさそうだし

道の端に停められた小さめの車
後部座席の扉に手を掛ける。

と、

グイッと肩を掴まれて後ろに引かれた

「いたっ」

振り向くと、細身の体にはあまり似合わないゴツゴツした手に肩を掴まれていた

蛍「何してんの」