ミルクティー (ページ15)

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ep.13 月島蛍side ページ15

『....っきー..つっきー....

ツッキー!!!!!』

蛍「っ、ごめん何」

山口「別に何もないけど、大丈夫?さっきからずっとボーッとしてるけど」

不審そうに顔を覗き込んでくる山口
部室から体育館に向かう途中

山口「体調悪いなら大地さんに言っといてあげようか?」

蛍「や、大丈夫だってば」

Aは今日もバイト行ったのかな
休むにしても迎えにいく僕に連絡くる...はず

はぁ、もうほんと..

感情的になるのも、考え込むことも疲れるから嫌いなんだよ

でもAのことになるとそうはいかなくなる自分が一番面倒くさい

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部活中は散々だった
先輩たちにも、ボーッとしてるだの今日調子悪いだの言われるし
今日の数時間で大地さんに何回集中集中!って背中叩かれたか。

こんな状態で練習したって意味ない。

なんとか練習を終えて体育館を出ると、後ろから

山口「ツッキー待って!部室一緒にもどろー」

今日の部活の話とか、うまく上げられたレシーブの話なんかを隣で楽しそうに話す山口

蛍「山口あのさ、」

山口「え"っ..!!!ごめん俺ばっか喋ってた!?うるさかったよねごめん!!」

蛍「や..ちがくて

佐々木ってヤツ知ってる?2組の」

山口「佐々木?佐々木って、あれでしょ?
Aの彼氏の...あぁ、ツッキー」

蛍「なに」

山口「気に入らないんだ」

蛍「ハ?!別にそういうんじゃないんだけど」

クスクス意味ありげに笑う山口。
くそ...

山口「知ってるよー、..あー、あんまりいい話聞かないけどね」

蛍「..やっぱり」

山口「噂で聞いただけだけどね。俺も話したことないし
見た目優しそうなのに実はめちゃくちゃチャラいって話はよく聞く」

蛍「なんでAに言ってあげないんだよ」

山口「ご、ごめん..でもAが付き合いたてのとき心配で聞いたけど、すごい嬉しそうに話すから言い出せなかった...」

蛍「別れたんだって」

エッ、と言葉に詰まる山口

山口「...ひどいことされたんだ?だからツッキーもそこまで気にしてるのか」

Aは基本明るくて純粋で、僕とは真逆の性格

でも山口だって知ってるでしょ。

Aが泣き虫ですぐ落ち込むこと
それを一人で抱えること。

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山口「じゃあ、また明日ねツッキー」

蛍「うん。また明日」

山口「ツッキーもバカだなぁ。中学の時からずっとひた隠しにしてるんだもん。早く気持ち伝えたらいいのに」