なにわの白③【男主】 (ページ45)

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それからAのソロ活動が増えてバンドが結成されるようになった。
俺もずっと呼んでもらえて嬉しかったし、楽しかった。

ずっと正門くんって呼ばれていたけど、コンサートで一緒になる機会が増えてから自然と正門って呼ばれるようになって。
俺が名前で呼んでいいか聞いたら、わざわざそんなこと聞くなって笑われた。

少しずつAとの思い出が増えた。
Aからすると仕事の延長だったかもしれないけど、俺にとっては大切な時間。

どんどん、どんどんAに惹かれていった。
人間として、間宮Aのことが愛しかった。

こんな完成された人はいない。

もっと彼に近付きたくなった。
大吾に対して罪悪感が生まれたのはこの時が初めてだった。

　

ある日気付いてしまったんだ。
俺は大吾の話を通して、ずっとAへの情を育んでいたことに。

知らないうちに好きになっていた。

大吾の話で青春してる気分になってたのはあながち間違いじゃなかったんだ。
本当に、Aと疑似恋愛をしてる気分になってたから楽しかったんだ。

　

でも俺は大吾との恋愛を応援している。
ただただ幸せを願っているから、Aが幸せならなんでもいいのだ。

みんなはAの一番になりたがってるけど、俺はAの一番にならなくていい。
俺にとっての一番であれば満足だ。

　

だからそんなAを傷付けたり、邪魔をする存在は赦せなくなって。
手段を問わずに排除してしまいたいと思うようになった。

彼は心地の良い感情と一緒に醜くて汚い感情も教えてくれたのだ。

　

大吾みたいに可愛い感情だけを知ればよかったのに、俺はどこまでも邪道にいくみたい。
今日も俺はAの周りに近寄る敵を掃除するのだ。

俺のおかげで綺麗な環境でいることを、Aも大吾も、他のみんなも感謝していいんだよ。

　

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彼は「まとも」と「やばい」のスイッチがあって
それのオンオフが無意識に出来てるタイプの常識人(やばめ)です

普段はぽやぽやしてる普通の子ですので安心してください
お誕生日おめでとう！