【メンズ校】Amour à l’infini ③【男主】 (ページ17)

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※第三者視点

　

神木「でさ、Aは――…」
『それはないだろ』
神木「それがあるんだって」

うわ、野上めっちゃヤキモチ妬いてる。
自習室を通りかかった牧はその現場を見て冷や汗が出た。

畳に座って近い距離で宣杜と喋っている神木と、それを入口で立ち止まって見てる野上。
状況を推察するに野上もちょうど通りかかったところなのだろう、おおかた宣杜を探してたに違いない。

立ち止まっていると花井がやってきてバチバチだね、と笑っている。
なんでそんなに楽しそうに出来るんだろう、俺がわからないだけなのかと牧は野上の背中を見た。

花井「かみかみものりりんのこと気に入ってるからね」
牧「止めなくていいの？」
花井「のがみんの成長のためだよ、ここは見守るに徹しなきゃ」
牧「成長？」

野上は恋が茨の道であることをまだちゃんと理解していないのだと花井は心配している。
モテるのだ、宣杜Aという人間は。

花井もそうだし、桃井や神木も、源田だって宣杜のことを気に入っている。
牧も気付いてないだけで惹かれている部分があるのだ。

宣杜が野上一筋であるから、この恋愛は成立している。
だがもし宣杜がみんなに分け隔てなかったらどうなる？

毎日嫉妬の嵐、入れ食い状態だ。

周りの優しさで今まではなんとかなっていたが、これからは自分自身で意中の相手を守らないといけないのだと花井は野上が恋愛面でも強くなれるよう応援している。

　

牧「あ、動いた」
花井「のがみんファイト…！」