第47話、的なやつ ページ48
貴方side
最近、深澤の様子がおかしい。真面目に仕事するし、自由奔放さが消え失せて事務所の中でおとなしくしてるし・・・
仕事してる時の横顔のアンニュイさとか、ソファに座って漫画読んでる時の手の綺麗さとか、色々目についてしまって困る。私の仕事も手伝ってくれたり、身勝手なところが控えめになった分優しいところが余計見えるようになってしまって・・・ほんとに困る。
いや困るってなんだ困るって。何にも困らないでしょーよ。仕事も楽になったしあの自由人に頭を抱えなきゃいけない事案も減った。ほら、良いことしかないじゃん。何に困ってるんだ私は。
・・・多分、様子がおかしいのは私の方なんだろうなぁ。
黒「Aさん、ちょっといい？」
貴「えっ？あ、うん。何？どうしたの？」
頭の中をぐるぐると回る深澤を振り払っていると、目黒くんから声をかけられた。外で話さない？、なんて言われて連れてこられたのは、事務所近くにあった喫茶店。
黒「で、Aさんは何に悩んでんの？」
貴「ﾝﾌﾞｯ！・・・な、何、急に・・・」
テーブル席に座り、それぞれドリンクを頼んで一呼吸ついたところでそう切り出された。ド直球なところが目黒くんらしい。
黒「ふっかさん頭抱えてたよ。『Aちゃんのこと怒らせたかも』って」
心当たりがないわけではない。深澤に対していつもより冷たく接してしまっているのは自覚してる。あいつのいつもの軽口も、私はいつものように流せないでいた。
貴「あー・・・それは・・・」
黒「ふっかさんのこと好きなんでしょ？直接言えば良いじゃん。」
どう説明したものかとコーヒーを一口含んだところで、またもや目黒くんのド直球が発動された。なんとか口から吹き出すのは抑えたものの、動悸がすごい。
目黒くんはこういう鋭いところがあるから困るんだよな、嘘がつけないっていうか。変に背筋伸びちゃうし。
貴「・・・言えるわけないじゃん。今まで散々雑に扱ってさ、それで『好きです』って言ったって説得力のかけらもないし。天邪鬼にも程があるだろって感じっていうか、めんどくさくない？」
目黒くんは、それが道徳的・倫理的に反してない限り、人の考えを決して否定しない。一度受け止めて、噛み砕いて、目黒くんなりの意見を提示してくれる。ちゃんと最後まで話を聞いてくれる目黒くんだからこそ、本音で話せたのかもしれない。
次回、「目黒の恋愛偏差値」。こういう時の目黒くんマジで頼りにしかならなさそう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 425人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
tihiro - omosirokunai (2021年12月7日 17時) (
レス) @page1 id: 2adfc9a228 (このIDを非表示/違反報告)
うさのすけ(プロフ) - まゆさん» うわ、めちゃくちゃ嬉しいです！！めちゃくちゃモチベになります！頑張ります！これからも宜しくお願いします！！ (2021年8月9日 16時) (レス) id: 4a67e16777 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 主様のお話の最後の次週予告？みたいなのがめちゃめちゃ好きでお気に入り登録させていただきます！そのギャグ線欲しいぐらいですｗもちろんお話も大好きです！更新楽しみにしています。 (2021年8月9日 13時) (レス) id: c1fb10ca7d (このIDを非表示/違反報告)
うさのすけ(プロフ) - Emiさん» ありがとうございます！凄く嬉しいです！頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！！ (2021年7月20日 20時) (レス) id: 4a67e16777 (このIDを非表示/違反報告)
Emi(プロフ) - 面白いし続きが気になる！楽しみにしてます (2021年7月20日 15時) (レス) id: 8313c6a07a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：うさのすけ | 作成日時：2021年4月20日 18時
