第34話、的なやつ ページ35
紫side
分厚い扉越しにみんなが争う声が聞こえる。助けに来てくれたんだという安堵と、わざわざ悪いなぁなんて申し訳なさが俺の胸を埋め尽くす。暗い部屋の中に閉じ込められて少し気が滅入ってるのかもなぁ
不覚だった。突然後ろから布を当てられ何かを嗅がされた。ドラマとかでよく見る劇物だったんだろうなぁ。俺は一瞬で気絶して連れ去られてしまった。
目が覚めた時にはもう既に椅子に縛り付けられていた。一方的に殴られたり蹴られたりするのは俺の趣味じゃないんだけど、いかんせん身動きが取れないものだから仕方ない。
いつもは好き勝手してるけど、こういう時は本当みんなと行動してればよかったと思う。我ながら自己中だなぁ、Aちゃんに怒られちゃうなー・・・
部屋の中で1人そんなことを考えていると、視界の端にあるものが映った。
扉の外では、Aちゃんの俺を呼ぶ声がする。
あぁ、やめてくれ、来ないでくれ、なんでよりにもよってAちゃんがくるんだよ、今まで好き勝手してた罰？
ねえやめてよ神様、神様に頼るなんて柄じゃないかも知んないけど、でも、俺はどうなったっていいからAちゃんだけは、
俺の、初恋の人だけは、
白side
ようやく目標の部屋の前についた。ここまで到着できたのは俺とAさんだけ。あべちゃんたちは、敵を一手に引き受けて俺たちを先に進ませてくれた。
早くふっかさんを助けて、みんなのところに合流しないと！
扉の向こうからふっかさんが叫ぶ声が聞こえる。何言ってるかはわかんないけど、この部屋にふっかさんがいることは間違いない。
Aさんは叫びながら必死に扉を開けようとしてるけど、何かが引っかかっているみたいでなかなか開けることができない。
白「僕に任せて！」
これでも僕男の子だからね！岩本くんにも鍛えてもらってるし、力は強い自信あるよ！
一生懸命扉を蹴って、体当たりをして、どうにか扉をこじ開けようとする。
何度か体当たりをしたとき、ようやく扉に隙間ができた。
白「Aさん一緒に引っ張って！」
貴「わかった！」
少しの隙間にどうにか手を入れて、Aさんと一緒に引っ張る。2人がかりだと流石に隙間も広がってきて、ふっかさんが叫ぶ声もだんだん鮮明に聞こえてきた。
紫「やめろぉぉぉぉおお！！！！！」
それが俺たちを静止する声だと認識した時、その声をかき消すように爆発音が響き渡った。
次回、「悔悟」。
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tihiro - omosirokunai (2021年12月7日 17時) (
レス) @page1 id: 2adfc9a228 (このIDを非表示/違反報告)
うさのすけ(プロフ) - まゆさん» うわ、めちゃくちゃ嬉しいです！！めちゃくちゃモチベになります！頑張ります！これからも宜しくお願いします！！ (2021年8月9日 16時) (レス) id: 4a67e16777 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 主様のお話の最後の次週予告？みたいなのがめちゃめちゃ好きでお気に入り登録させていただきます！そのギャグ線欲しいぐらいですｗもちろんお話も大好きです！更新楽しみにしています。 (2021年8月9日 13時) (レス) id: c1fb10ca7d (このIDを非表示/違反報告)
うさのすけ(プロフ) - Emiさん» ありがとうございます！凄く嬉しいです！頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！！ (2021年7月20日 20時) (レス) id: 4a67e16777 (このIDを非表示/違反報告)
Emi(プロフ) - 面白いし続きが気になる！楽しみにしてます (2021年7月20日 15時) (レス) id: 8313c6a07a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさのすけ | 作成日時：2021年4月20日 18時
