4 ページ8
紫「嫌い、にはなってないかな。びっくりしたってだけ」
貴「そうですか、嘘ついてたんですけどねぇ私。お酒が弱いふりとか、可愛い女の子のフリとか」
明らかに信じてない顔をして聞いてくるAさんは、やっぱり今まで見ていたAさんとは違っていた。
紫「まあ、よそいきのAさんの着飾り方は確かに凄かったけどさ・・・それで嫌いにはなれなかったかな。俺の一目惚れ、結構重たいみたいで」
貴「あぁ、そうでしたね。深澤さんは私の外見で惚れたんでしたねぇ〜」
紫「いや顔でしか選んでないみたいな言い方やめてよぉ！深澤さん、これでも自分から好きになったの初めてだからね？！」
貴「え、なんですか今までモテてた自慢ですか、自分で告白するまでもなかったですけど？的なやつですか、腹立ちますね。それにしてもその初が私って・・・今までのツケが来たんですかね？」
紫「うわ、めんどくせー・・・」
思わず声に出た。早口で捲し立てるAさんは、確かに素っぽいけどさぁ・・・？
貴「そうでしょ？私めんどくさい女なんですよ。だから上手いこと誤魔化して生きてるのに」
紫「それってさ、俺に対しても誤魔化す必要あったの？俺なんか職場にもどこの人間関係にも関わってこないじゃん」
ただ勝手に一目惚れして声をかけただけ。あの場で冷たく断られていれば俺の恋もこじれなかったのに、なんて少し恨めしく思うところはある。
貴「そんなのわかんないじゃないですか、後でどう関わってくるかとか。あの時あの人にあんなことされたーって、人間意外と覚えてるもんですからねぇ」
紫「なるほどねぇ」
貴「まあ、あの平日の朝の時間帯に私服だったから、特に私に関わりないのわかってましたけどね」
紫「なんだそれ！」
いたずらっ子のような表情でネタバラシをするAさんは、今まで見てきた彼女の顔よりも随分と魅力的だった。
ってか、あのちょっとの時間でそこまで見て判断してたんならAさんもなかなかに洞察力鋭い子だし、頭の回転も速いね？
紫「Aさんさぁ、今の方が可愛いよ？」
ってことで、俺の本心をそのまま伝えた。別に仮面被ることないのに、って。
そのまんまの彼女の方が、みんなにも魅力的に見えるでしょーよっていう考えのもと・・・なんだけど、
貴「・・・はぁ？」
・・・「そんなこと絶対に有り得ませんけど頭大丈夫ですか？？」みたいなしっぶい顔されました。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 716人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うさのすけ(プロフ) - 深澤リアコさん» ありがとうございます！作者の私もなかなかめんどくさい性格なので、「親近感が湧く」と言ってもらえてとても嬉しいです！少しずつにはなりますが頑張りますので、気長にお待ちくださいませ！ (2022年1月22日 15時) (
レス) id: 4a67e16777 (このIDを非表示/違反報告)
深澤リアコ - 私も夢主ちゃんみたいな性格なんで、親近感が湧いてきます。更新まっています。 (2022年1月22日 0時) (レス) @page16 id: 00c4a8b38f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：うさのすけ | 作成日時：2021年9月25日 0時
