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俺達は一旦建物内に逃げ込み距離を取ろうとしていた。
伏「大丈夫ですか狗巻先輩」
狗「しゃけ」
薬を飲みながら肯定する棘。
先程から呪言頼りで酷使させっぱなしだ。
しかし今の俺達には他に特級を足止めさせられる手段がない。
背後に大きな呪力の気配を感じ、振り向く。
『来る!!』
木の枝でできた球体が宙に複数浮かんでおり、そこから木の幹が伸びてこようとしていた。
それを棘が呪言で止める。
狗「【止まれ】」
ピタッ
隙ができた特級本体を俺と加茂さんで直接狙う。
俺は脚目掛けてまたキューブを投げつけた。
加「【
『【
ボロ… ボロッ
伏「!(加茂さん…俺と戦った時は本気じゃなかったのか。それにAさんも… さっきから確実に傷をつけている)」
体の一部が崩れたのを確認し また距離を取る為、走り出す。
加「急げ」
『すぐ治してくるぞ! 時間稼ぎにしかならない!!』
咳をしている棘を横目に考える。
本当にこのままでいいのか…!?
この均衡はいずれ崩れる。だが隙も長くは続かず、誰かに連絡してもらう事もできない。
でも棘の喉ももう限界直前だ。
悟とは言わないが、せめて東堂さんと合流したいところ…!
もしそれが無理なら、俺がこの三人を逃がすしかない───!!
外に繋がる扉を乱暴に開け放ち、隣の屋根に飛び降りる。
しかし木の波と特級もすぐに扉から飛び出てきた。
伏「狗巻先輩が止めてくれる。ビビらずいけ」
恵が鵺を突進させ、棘がタイミングを合わせて呪言を発動しようとしたが──、
ブシィッ
鵺の翼は特級の腕に貫かれ、その辺に放り投げられる。
呪言が発動しなかった…!!
もう棘は限界だ!!
振り返ると吐血し、蹲っている棘。
しかしこちらに接近してくる気配を感じてすぐさま視線を前に戻すと、特級が加茂さんを殴り倒していた。
そして追撃とばかりに先程の木の玉が浮かぶのを見て咄嗟に恵に呼びかける。
『恵っ!!』
意図を汲んでくれた恵は、俺が特級を抑えている間に加茂さんをその場から引っ張り出してくれた。
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鈴奈(プロフ) - なめこの噛様 (再垢)さん» ifルート書けるほど文才ないので原作通りです… すみません(血涙) (2021年2月21日 16時) (レス) id: 40c2c25718 (このIDを非表示/違反報告)
なめこの噛様 (再垢)(プロフ) - ??じゅんぺどうなったんすか? (2021年2月21日 14時) (レス) id: 7e0bd410dd (このIDを非表示/違反報告)
鈴奈(プロフ) - 巫都さん» すみません!このブックいっぱいになるまで修正版アップできたら次に移ります!暫しお待ちを…!! (2021年2月18日 22時) (レス) id: 40c2c25718 (このIDを非表示/違反報告)
巫都 - 続きがパスワードかかってて見れないんですけど…外してもらうことってできますかね…? (2021年2月18日 19時) (レス) id: b5eb63bfb4 (このIDを非表示/違反報告)
鈴奈(プロフ) - 雪マカロンさん» コメントありがとうございます!やる気になります〜^o^ (2021年2月15日 0時) (レス) id: 40c2c25718 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴奈 | 作成日時:2021年1月21日 14時