【呪術廻戦】圧縮系呪術師【男主】

# ページ12

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危なげなく雑魚を祓っていく三人を見ていると、昇級も早いんじゃないかと思える。

まだ粗削りな部分もあるが、それは場数を踏めば自然と身に付いていくだろう。



最後の一匹を玉犬が咬み殺すのを見届けて、階段に足をかける。



『三人共お疲れ。次は俺の番だね、着いてきて。あ、恵 一応式神はそのままでね』


伏「はい」



俺を先頭に階段を上がる。

日下部さんから渡された資料によると、この一軒家が事故物件と言われるようになった由縁…、一家心中のあった部屋は二階の寝室。


真っ直ぐにその部屋に向かい、三人に目配せすると一気に扉を開く。


中に居たのは扉の対角線上に位置した天井の角に張り付く蜘蛛のような、顔が3つある呪霊。



『よーく見てろよ。俺が術式を使う時はこうなるから、俺の前には絶対立つな』



一応後ろの三人に警告しておく。

手のひらを上にした状態で自分の目線の高さまで持ってくる。

そしてそのまま遠近法を利用して、少し離れた位置にいる呪霊をその手のひらの上に乗るように目線に合わせる。

後は術式を発動するだけ。



『圧縮呪法──【我楽多(トラッシュ)】』



外からかかる呪力により、徐々に圧縮されていく呪霊。
大した抵抗も出来ずに1分とかからず小さなキューブへと圧縮された。



『はい、おしまい。どう？』


伏「相変わらず無茶苦茶っすね」


虎「え？…え？ もうおしまい？？」


釘「レベチ過ぎて参考になんないわ…」



褒められてるのか貶されてるのか微妙なところだけど…。



『因みにキューブ(コレ)を壊すだけじゃなくて、元に戻す事もできるよ。疲れるからあまりやりたくないけど』



へ〜 なんて感心してる悠仁や釘崎ちゃんを尻目に、指パッチンをしてキューブを壊す。

捕獲にも使えるのはこの術式のいいところだ。



『うん。思ってたより全然早く終われたし、三人さえ良ければ何か食べに行こうよ』


釘「ハイ！奢りですか！？」


『もち』


「「イェーイ！」」


伏「…いいんですか？」



喜ぶ二人とは違って申し訳無さそうに聞いてくる恵。

礼儀正しいのは良いことだけど、もっと甘えてもいいのにな。



『いーのいーの！ 俺がお前らと仲良くなりたいだけなんだから。恵は何食べたい？』


伏「…じゃあ、肉がいいです」


虎「お！伏黒も！？」


『釘崎ちゃんは？』


釘「私もそれでいいです！」



三人と一緒に一軒家を後にして駅に向かって歩く。


焼肉屋でいいかなぁ…。


＊

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