俺、ただの人間なので。

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「もしよかったここに行ってみて下さい」



そう徐倫に渡したメモ用紙には

〜 Lancaster Castle Castle Parade
　 Lancaster LA1 1YJ 〜



と書かれている





「木で出来た聖杯が発見された場所の住所です
有名な観光地なのですぐわかると思いますが・・

もしよかったら行ってみてください
何か分かるかも・・・


あ、でも右の金で出来た聖杯の事は今どこにあるのか
詳細は全く分からないんです

海から引き揚げられたとは聞いたんですけど、、、
対になる聖杯なら木で出来ているはずなんです

中が木で外側を金で覆っていたとしても
必ずしも腐敗しないとは言い切れないんです



だから、その、、、
金の聖杯は恐らく、ですけど」



そこまで早口で言う女の子に言葉を聞いて
スピードワゴンの顔色がサーッと引いていく




SP「あ、ありがとう 君の名前は？」


ﾅﾀｰｼｬ「ナ、ナターシャです」



SP「そうか、ナターシャ
急いでるのにすまんかった、ありがとう」



ナターシャの手を握り礼を言うと
踵を返して階段を駆け下りていく



承太郎「おい、どこに、」


承太郎の言葉を無視して走るスピードワゴンを
追いかけるように花京院と承太郎も
階段を降りていく



徐倫「ちょ、ちょっと！？

ごめんなさいね、もう行くわ」



ﾅﾀｰｼｬ「い、いえ！良いんです！」


軽く手を振る徐倫を見送って
ナターシャは深く息を吸う





ﾅﾀｰｼｬ「だって・・・
憧れだったスピードワゴンさんと話が出来たんだもの」






そう言う彼女の腕の中には
イギリス支部SPW財団研究員募集要項の
紙が入っていたのだった











「ターゲットが動いた 追跡する」




スピードワゴン一行に
黒く蠢く蛇が忍び寄るのであった

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