大切な笑顔 (ページ5)

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週明けの園児の制作の為に時間を忘れて、家で作業をしていた私。

「あれ？もうこんな時間？
　おなか・・・すいたなぁ」

気づいた時には２３時を過ぎていた。

「食材、ないな・・・」

仕方なく、いつものコンビニに向かった。

「夜だからなぁ・・・。でもなぁ、オムライス好きなんだよねぇ。
　あれれ？オムライス無い・・・。
　えーーー、食べるなってことなのかなぁ・・・。」

『・・・笑』

「お昼もまともに食べれなかったから太らないと思うんだけどなぁ。
　やっぱ太る？
　太ったら・・・、あぁぁ・・・。」

『もうやめてよぉ・・・。ヤバイ、マジでウケる・・・』

「？」

あ、いつものマスクの人。
また私が笑われてるの？オムライス食べたかっただけなのになぁ・・・。

『俺、オムライス食べようと思ったんだけど、いいよ。譲るよ。』

彼の手には最後のオムライス。

「え！！いいんですか？！
　いや、でも、食べたいですよねぇ、オムライス。」

『そんなには・・・。あんな姿見たら譲りたくなるし(笑)』

独り言、やっぱり恥ずかしいなぁ。やめないとって思うけど、自然と出ちゃうんだもんなぁ。

『はい、どうぞ』

手に握らされたオムライス。

「ありがとう・・・ございます・・・。
　そして、独り言でいつもお耳を汚してしまってすみません・・・。」

『アハハ！
　耳を汚すって！！もう、ヤバすぎなんだけど・・・』

彼と初めて言葉を交わした日だった。