19話 ページ20
Aside
のろのろと歩きながらスマホをいじる。
ここ数日のLINEのやりとりは、俺への仕事の応援メッセージがいっぱいで、
けど、今の俺は期待を裏切って、普通に帰路についている。
その事実に、乾いた笑いしか出てこなかった。
再び再開できた昔からの友人、そして俺が今でも想いを寄せている友人、
引っ越しをきっかけにこんなに素晴らしい人達とまた会うことができて、新しいことが始まって、社会の一員として生きて、たまには有名になった7人と酒を飲んだり、遊んだり、して、
その中の好きで、好きでたまらない奴との時間にドキドキしたり、
いつも心配してくれていた両親に、親孝行のために、時間をかけにかけまくって決めた仕事の毎日も、あっさり終わろうとして
でも、後悔はしたくなかった。
大切な大切な友達を、あんな風に呼ばれて、言葉が出ないのは、以前の俺だった。
反論ができた自分は友達の事を大切に思えてて、
その安堵と、
友達がどう思うかの不安、
自分の行き先、
それらが頭でぐじゃぐじゃになって、結局は笑うことしかできなくて、
ほら、気づいたら、家の前
俺はなるべく笑顔でドアを開けた
マ「おかえり!A!今日は早いな!」
こんなときでも、俺の心の偽りを剥がしてくれるのは、
やっぱりマサイだった。
あいつの笑顔は、俺の偽物の心を、望んではいなかった
「仕事、」
マ「ん?」
「仕事、やめ、る、ことに、なっちゃった」
マ「え…」
俺は、うまく偽物を保とうと、無理矢理笑顔を作った、
「あんなに苦労した仕事決めも、親が泣いて喜んでくれたのも、お前らの期待も、全部、無駄に、なって、」
止めようとしても言葉は溢れて、止まってくれない
声が震えて、笑顔もぎこちなくなってるのが、自分でもわかる。
マ「…いいよ、」
ふわりと、優しく俺を抱きしめるマサイ、
「え…」
マ「俺らは、俺は、Aが側にいるだけでも、嬉しいよ、だから、Aのためなら、なんでもしたい、Aのお父さんお母さんに、伝えてあげたい。」
「え…?」
マ「Aみたいな優しい友達を持てて、俺らは、幸せです。ってね」
「あ……ぁ、」
マ「気にすんなよ、これは、俺個人の言葉だけど、Aの苦労は、俺も一緒に背負って生きる。」
「でも、でも、おれは、」
マ「ほら、今は甘えていいんだよ」
「ぁ…!あ…!マサイっ!マサイ!ぅ、ありがとう…」
俺は、偽りの心を捨てた。
ごめん、マサイ
今は、泣いても、いいかな。
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zuすま(プロフ) - トマトジュースさん» レスありがとうございます!!wお母さん兼神様でもあるのですね!!神からコメントを授かることができるとは…色んな方々の為に頑張ろうと思いました!!!(やばい奴すこ……) (2019年10月2日 23時) (レス) id: 78505669c4 (このIDを非表示/違反報告)
トマトジュース - zuすまさん» 背中押していただき有難うございます!!!!!!!!!!今日も今日とてうちの息子達が可愛いっっつ!←(テメェなんだよ)(神だよ)(母親じゃねぇのかよ)(母でもあり神でもあるのだ…)(近づかないほうがいい、やばい奴だ…) (2019年10月2日 20時) (レス) id: b4078055ec (このIDを非表示/違反報告)
zuすま(プロフ) - トマトジュースさん» コメントありがとうございますっ!!やっと夢主様の背中を押すことができたよお母さん!!コックハクですよ!ふおおお!w(吐血) (2019年9月26日 7時) (レス) id: 78505669c4 (このIDを非表示/違反報告)
トマトジュース - つ、ついに、こ、こ、こ、告白きたァァァァァァァァ!!!!!!!!!!お母さんは信じていましたよ!←(何もんだよ)(母親だ)(しらねぇよ) (2019年9月26日 7時) (レス) id: b4078055ec (このIDを非表示/違反報告)
zuすま(元zuてぃーすまいるです)(プロフ) - パピコの亡者さん» レスありがとうございます!頑張ります!!! (2019年1月8日 19時) (レス) id: 78505669c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:zuすま x他1人 | 作成日時:2018年12月1日 11時