爆心地の相棒“ｻｲﾄﾞｷｯｸ”が従順すぎる件。

〃 ページ32

貴方side








爆豪さんが居るのはきっと都内のどこか。



ただ、連れてこられたここがどこなのか、見当もつかない。


外気に触れていないから、ここが暑いのか寒いのかすら分からないから。




ただ、時間軸的に、ここが日本であることは確か。





でもそれだけじゃ足りない。







唯一言えるのは、関東であるという事。






関東でしか放送されていないCMが流れたことと、天気予報で関東だけがクローズアップされていたっていうのが根拠。






これはかなり助かった。あの黒モヤの“個性”なら、もっと遠い、離島とかに飛ばされることも考えられるから。







どうやら、今日は、その関東全域が晴れ。アンラッキー。“今日は”雨が降っていて欲しかった。


まあ、お天気ヒーローのわたしの前にもともとの天気なんてほとんど関係ないんだけど。






よし、頑張るしかない。絶対大変だし、成功するかも五分五分。






でももう、これしかない。







わたしは、自分がいる場所の真上だけを残して、その周辺に雨雲を発生させた。



その範囲を、外側にどんどん広げる。





敵に、気づかれないよう、半径500ｍはそのままにして。







わたしのいる場所、半径500ｍは晴れ、それ以外の、半径およそ30ｋｍは雨雲が立ち込めた状態にした。









あとは、この半径30ｋｍの範囲内に爆豪さんがいることを願うしかない。






しばらくして効果が無ければ、雨が降る範囲を広げる必要がある。


だけど、この後コイツらと戦うために温存しておかなくてはならない。


それから、爆豪さんがここへ来るまで、これを続けなくてはならない。


そのためには、半径30ｋｍがベストであり、限界値。






お願い、早く気付いてください。





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((どこに、いやがる…！))

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