しろくろ【呪術廻戦】 (ページ26)

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その３ページ26

――だがその瞬間、暴走族達は何故か固まる。

《……歓迎するぞ》

暴走族「！？」

《黒き負の情念、一度にこれだけ集うとは…

晴らさずとも良い、全て我に捧げよ》

暴走族A「オイッ、なにこれ！？」

暴走族B「頭ン中でジジイの声が……」

暴走族C「いやババアだべこれ！！」

おかしな事を呟き、ザワザワとし始める暴走族達に私達は困惑する。

え、何、なんの事？

――だがそんな事を考えていた瞬間、急に地層から大きな木の根っこが盛り上がる様に出てくる。

暴走族達「「「うぎゃああぁァァァっ！！！」」」

とみ子/山本「「！！」」

なんと、木の根っこは暴走族達を掴んでどこかへと引きずり始めたのだ。

「えっ、何！？」

助けてくれー！と叫ぶ暴走族達。するとそれに共鳴するかの如く、少し遠くで轟音が響く。

「なっ、なんじゃありゃァァァ！！？」

――見上げると、そこにはかなり肥大化した巨大な樹木が根っこを触手の様に伸ばして暴走族達を取り込もうとしていた。

山本「！あれは、呪いを打ち込まれていた霊木か！？

長く負の情念のはき溜めになっていた上に、多量の陰気に刺激されて変生したか…！」

そう山本が説明している間にも、服部先輩達は樹木に取り込まれていく。「ママー！」とか叫んでるし、なんとかしなきゃ…！！

――だが、私もそんな事を考えられる程の余裕はなかったようで…

「っ！？」

海人「とみ子ーッ！！

山さん、とみ子がァァァ！！」

山本「！！」

「ぎゃあああ、なんじゃこりゃァァ！！？」

海人「とみ子、今行くぞォォォ！！」

…気がつけば、私は樹木に封じられるように囲まれていた。