第七話 ページ7
「あっ、ごめんなさいごめんなさい!」
「えっ!ちょっ...!」
謝りながら、何故か私の手を引く
オレンジ髪の...いや、日向翔陽さん。
そして食べかけのクレープとジュースは
見事私の体に降りかかりました。
「翔陽様ー!翔陽様ー!」
後ろからそんな声がする。
「...呼ばれてますよ?」
思わずそう問いかける。
「えっ、どうしてそんなこと...」
そう振り返った彼の顔は、困惑で満ちていた。
今の一言で、不思議に思う箇所がいくつも
あったのだろう。分かってて言いました。すみません。
「とりあえず、またぶつかるのが怖いので
前見て走ってください。そして路地にでも入って
早く私を開放してください。」
彼のとてつもなく早いペースで走るのは
結構きついので、一息で言いたいことを言う。
「...分かった!」
了承すると、更にペースを上げ、
甘味処隣の路地に滑り込んだ。
・
・
「はっ、あぁ、はぁ...げほっ、
貴方、早すぎ...で、す。」
「ごっごめんなさい!」
追っていた人たちが過ぎていったのを確認すると、
激しく肩で呼吸する。
何度も頭を下げる日向さん。
「いや、いいんですけど、ね...」
げっほげっほと、こんな姿...
姉さんに見られたら殺される...
そんなことを思いながら、視線を日向さんに移動させる。
「...あの!着物、汚しちゃったから、
弁償しなきゃと思って、だから咄嗟に手を掴んで走って...」
「弁償なんてそんな、いいんですよ。」
よほど急いでて、混乱してたんだね。
こんな汚れなんて洗えば綺麗に取れるし、
そもそも綺麗な着物じゃないからほんとにいいんだけど。
「いや、弁償させてください!」
なんか、必死にお願いしますって言ってくるよこの子。
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颯 - 黒尾鉄朗がっごいいいいい (2015年3月21日 9時) (レス) id: 6d17eb9fea (このIDを非表示/違反報告)
りっさん - 夜久さん素晴らしいです。グッジョブです!! (2015年3月18日 22時) (レス) id: 9319e60931 (このIDを非表示/違反報告)
玲 - 第29話の三行目の黒尾様が__ってところ黒男様になっています!あ、これわざとでしたか??でも気になったので指摘してしまいました;;; (2015年3月15日 16時) (レス) id: 0fb612002d (このIDを非表示/違反報告)
星月夜(プロフ) - かよさん» 本当ですか!!?もうその一言だけで今胸がいっぱいになりました。ありがとうございます...! (2015年3月15日 11時) (レス) id: c4da7f23ba (このIDを非表示/違反報告)
星月夜(プロフ) - 7時さん» 嬉しいです...!ありがとうございます!!赤葦さんかっこいいですよね(笑) な、殴られました!?さらっと言ってますが大丈夫ですか!?(笑) 更新頑張ります!! (2015年3月15日 11時) (レス) id: c4da7f23ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:星月夜 | 作成日時:2015年2月26日 12時