変わらない日にスパイスを。 ページ37
F2side
今日も今日とて変わらない日がくる。
日本一になった日、妹と撮った写真を握りしめてはため息をつく。
「A……早く帰ってきて。もう限界。」
F7「俺もっす。」
F25「暗いぞお前ら。」
「逆に聞きたいです。なんでそんなに明るくいれるんですか?」
F25「切り替えや。切り替え。」
「そういうもんですかね…?」
.
F25「あ、監督が言いよったけど、今日の試合頑張ればご褒美があるらしいで。」
「はい?」
F7「どういうことっすか?」
F9「詳しく説明してください。」
F25「これ以上は教えてやれん。じゃあな。」
話を適当にはぐらかして去っていく宮さん。
F7「何やったんやろ…?」
「情報曖昧すぎでしょ。」
F9「大事なとこ全部虫食いやし。」
まあ、とりあえずご褒美があることだし…
「頑張れ、俺!!」
「「単純すぎ。」」
.
七回表が終わり、ファイターズが一点を追う状況。
ちなみに俺は、猛打賞&ファインプレー。
ここらで逆転したいと思っていた矢先、優心がフォアボールで出塁。
続く卓也と遥輝がヒットでノーアウト満塁のチャンス。
ここで監督は代打を出すらしい。
ドームにウグイス嬢の声が響く。
「二番、太田に代わりまして 杉谷A。バッターは杉谷A。背番号11。」
ベンチの誰もが、信じられない、という顔をしていた。
ただ一人、監督を除いては。
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作者名:神瀬結衣@虎党 | 作成日時:2019年3月3日 0時