I will run away. ページ34
友哉に手伝ってもらいながら、吸入を済ませ、深呼吸をして落ち着かせた。
『すみません。取り乱しました…』
L6「ならよかったけど…なんで友哉が喘息のこと知ってるの?」
『付き合い長いから…ですかね?』
L10「コイツとは桐蔭の時から…じゃないか。それより前からの付き合いなんですよ。かれこれ10年くらいの付き合いです。」
そんなに続いてたんだ。凄い。←
L33「…で、どういうこと?」
もういいや。話しちゃえ。
味方は増やして損はない。
『本当は……親に脅されてたんです。』
「「「は!?」」」
『私自身はすぐにでも復帰したかったんですけど…「もし野球を続けるというのなら大切な人も無事じゃいられない」って言われて。野球から離れる道を選びました。』
L55「うわ―……」
L8「苦渋の決断…」
L6「よく耐えてたね…」
L33「それは……」
L10「じゃあ、反抗してええんちゃう?」
『は?話聞いてた?』
L10「聞いとったわ。」
じゃあ答えと課程が一致しとらんのに気づけ。
L10「Aが野球やっとらんのなんか、考えれんから。また対戦するって、俺から盗塁決めたるって言いよったやん!あの約束、なかったことにするん!?」
L33「森、落ち着けって。」
ヤクソク…やくそく……約束………!
思い出した。
友哉から盗塁決める、という約束。
師匠と一緒に"熱男"をする約束。
ギータと盗塁阻止の勝負をする約束。
遥輝と盗塁王の争奪戦する約束。
きゅんと一緒にショッピングに行く約束。
大将、宮さんと一緒にイタズラする約束。
お兄ちゃんと二遊間を組む約束。
『ファイターズに…戻りたい……』
L10「やっとか。」
L55「明日にでも北海道に逃げて?」
L8「逃げるのは早い方がいいから。」
会社なんてもう知らない。私は逃げる。
北の大地、本当の居場所へ。
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作者名:神瀬結衣@虎党 | 作成日時:2019年3月3日 0時