25⌇現代での再会 ページ27
「悪いなナオト、いつも無理言って。」
「構いませんよ、もう慣れましたし。」
場地くんのこと連れ戻すために、ドラケンくんに確認したいことがあって、オレは現代に戻ってきた。
ナオトと2人でドラケンくんに会うために拘置所に入ろうとした時、見覚えのある女の人とすれ違った。
「あれ…？」
「どうしたんですか？」
「…A…ちゃん…？」
恐る恐る名前を呼ぶとその女の人は立ち止まってこちらを振り返る。
『…タケミっち？』
「やっぱりAちゃんだ！元気でしたか？なんでこんなところにいるんすか？もしかしてAちゃんも、ドラケン君に会いに？」
初めて現代で会えたAちゃんに嬉しくなって、つい質問攻めをしてしまったが…
『…ドラケン…懐かしい…』
そう呟くAちゃんは、12年前とはまるで別人で、感情を失くした人形のようだった。よく見ると目の下のクマもひどく、元から細かった中学時代からさらに痩せ細ったように感じる。
「…Aちゃん…？大丈夫…ですか？」
『…』
オレの問いかけに答えることなく、無表情のまま歩き出すAちゃんを、オレはただ目で追うことしかできなかった。
「…稀咲A。初めて見ました。」
「え…この世界でもまだAちゃんは稀咲と？」
「ええ。稀咲の妻のままです。」
「そうなのか…」
いつもニコニコ楽しそうに笑っていたAちゃんが、なんで稀咲と結婚したのか、あんな風になってしまったのか…ドラケンくんなら、そのことも何か知っているかもしれない…。
「また来たのか、タケミっち」
「何度も押しかけちゃってすみません、ドラケンくん」
「東京から出ろと言ったろ」
「2つだけ聞きたくて…12年前芭流覇羅がいたのを覚えてますよね。そのトップは稀咲なんですか？」
「いや違う。芭流覇羅のトップはマイキーだ。芭流覇羅はマイキーのために作られたチームだ」
「え？そんなのありえないじゃないですか！マイキーくんは東卍のトップですよ？」
「ありえない？オマエも覚えてるだろ。」
なんのことだ？オレもその場にいたのか…？
「12年前の10月31日、血のハロウィン。東卍は芭流覇羅に乗っ取られ、芭流覇羅を母体とした新生東京卍會ができた。それが今の東卍だ。」
「それってもしかして…東卍vs芭流覇羅の決戦の日？」
「そう。あの日東卍は初めて負けた…」
「えっ、東卍が負けるんすか？無敵のマイキーがいるのに負けるわけ…」
「いや、マイキーのせいで東卍は負けたんだ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 198人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
mona(プロフ) - チヅさん» コメントありがとうございます！場地君、原作通りにするか救済するか永遠に迷ってます〜( •́ɞ•̀) (2022年9月20日 21時) (
レス) id: 64bcb354c9 (このIDを非表示/違反報告)
チヅ(プロフ) - マイキーが可愛すぎる〜♡皆でお勉強会!場地君…死なせないで〜(T_T) (2022年9月20日 18時) (レス) @page35 id: eeaef92f1e (このIDを非表示/違反報告)
mona(プロフ) - 香恋さん» そう言っていただけると嬉しいです！タイムリーでしたね（笑）引き続き、よろしくお願いします𓅟 ̖́- (2022年9月17日 22時) (レス) @page32 id: 64bcb354c9 (このIDを非表示/違反報告)
香恋 - あ〜とっても面白かったです！楽しそうな皆と、嫉妬するマイキーが可愛くてニヤけながら読みました…キュンです。そして私も月見バーガー食べました！笑旬な話題でテンション上がりました♡最後の締めがまたいいですね♡更新楽しみです！！ (2022年9月17日 14時) (レス) id: da7568f49d (このIDを非表示/違反報告)
mona(プロフ) - 香恋さん» わざわざコメントいただき、ありがとうございます！励みになります。拙い文章ですが、楽しんでいただけたら嬉しいです𓅟 ̖́- (2022年9月13日 19時) (レス) id: 64bcb354c9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：mona | 作成日時：2022年8月30日 19時
