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『アサヒくんっ、どこ行くのっ』
『…』
『あれ？A？来てたん？』
『って、おいっ』
私が何か聞いても何も答えない。
それどころか、途中ですれ違ったハルトすら完全無視でそのまま歩き進めた。
そして、アサヒくんたちの宿舎を出ると、
エレベーターに乗り、
私の宿舎の階のボタンを押した。
エレベーターの中でも何も言わないアサヒくん。
その代わり、握る手の力が強くなって、
無意識なのか、痛みを感じるほどぎゅっと握った。
『いっ…』
『っ、ごめん…』
『ううん…、大丈夫、』
私の反応を見て、
さっと力を弱めたアサヒくん。
でも、離すことはなくて。
そのまま、お互い何も言うことなく、
エレベーターは到着。
相変わらず私の手を引き前を歩くけど、
さっきより、少し歩くスピードが遅くなった気がした。
そして、慣れた手つきで私の宿舎の扉を開けると、私の部屋へと直行。
幸い、なのか、
他のメンバー達は仕事で外に出ていて、
静かな宿舎に、私たちの足音だけがやけに響いた。
迷いなく部屋の扉を開け、
閉まった瞬間、
くるっと私の方へ向き直すと、
そのままぎゅっと私を抱きしめた。
その力はいつもより強くて、
どこか、余裕がないように感じた。
『ごめん…』
『え？』
『助けれんくて、ごめん…』
『なんで、助けてくれたじゃん…』
『それに…大丈夫だよ、』
『あれは事故だったし…』
『っ、どこがやねんっ！』
今までに聞いた事がないくらいの大きな声で、
怒鳴ったアサヒくん。
反射神経でびくっと震えた。
ぎゅっと抱きしめていたのを、
私の肩を掴んでぱっと離れると、
大きく息を吸ってさらに続ける。
『俺、見えてんっ』
『あいつがお前の服の中に手入れてんのとか！首にキスしてんのとか！』
『…』
『あれのどこが事故やねんっ！』
『…アサヒ、くん…』
『っ、ごめん…』
久しぶりに合った目。
私なんかより、全然悲しそうな顔していて。
怒鳴った時、怒ってるのかと思ったけど、
そうじゃない。
これは、焦りと悲しみの目だ。
最後の謝罪の言葉は、
こぼれるかのように弱々しかった。
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monaka12245(プロフ) - 読む専ペンギンさん» すみません、ありがとうございます！今確認したら外れてませんでした、確認不足です、改めてすみませんでした。また、何かあればご指摘頂ければ幸いです。 (2022年10月2日 12時) (
レス) id: fcd022d9e4 (このIDを非表示/違反報告)
読む専ペンギン(プロフ) - コメント失礼いたします。私がコメントしている時点ではまだ外れていません。再度お手数ですが解除してください。 (2022年10月2日 1時) (レス) id: 840b72c947 (このIDを非表示/違反報告)
monaka12245(プロフ) - 三月@ ? ?さん» ご指摘ありがとうございます！すみません、知識不足で外し損ねておりました。以後気をつけさせていただきます！ (2022年10月1日 12時) (レス) id: fcd022d9e4 (このIDを非表示/違反報告)
三月@ ? ?(プロフ) - お、り、ふ、らたってますよ、違反なので消してください (2022年10月1日 11時) (レス) id: e9fcfd8598 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もなか | 作成日時：2022年9月30日 20時
