チョコレート（14） ページ37
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「 俺陰キャだからさ。 」
そうへらへらした顔で言う彼の言葉が恨めしい。目の前の彼の机には友チョコ、義理チョコ、本命チョコがびっしりと並んでいた。
陰キャと言っていたくせに、そのモテ度はなんなのだろうか。それだけでもムカつくが、何より私が気に食わないのはそのチョコたちをいつものようにボケっとした顔で食べている純也。
嬉しそうに食べるわけでも、高校生特有のめんどくせー、なんて言いながら食べたりする訳でもなく、ただ普通に、「え？これいつも通りですけど？」と言わんばかりに。
「 … 純也 、陰キャじゃなかったの？ 」
「 陰キャだけど？俺。てかチョコ食ってくんね？こんだけあったら鼻血出そうだし。 」
私がそう問うと、陰キャだけどと言う返事が帰ってきた。それだけでもイラッと来てしまったのに、「チョコ食ってくんね？」というありえない発言付きで。なんで純也が好きな他の女の子のチョコを私が始末しなければならないんだろうか。
私のスクールバックに丁寧に入れて置いた紙袋は、もうお役御免だな、なんて考えて悲しくなる。夜遅くまで作っていたあの努力が、彼の言葉で一瞬で泡となって消えてしまった。
「 ふーん 、そっか。陰キャはチョコ貰えないはずなんだけどね。 」
「 義理チョコじゃねーの？だってこれほぼサッカー部のマネージャーからだし。 」
「 … はぁ 、純也にチョコ渡した女の子が可哀想に思えたきたわ。 」
そうしているうちに授業が終わり、今は教室にちらほら人が残っているくらい。教室に残っている女の子達が教室の窓から見えるサッカー部の話をしていた。
「 チョコ誰に渡した？ 」
「 私南野くん！年下に渡すのって初めてなんだけどさ〜イケメンすぎるじゃん？渡しちゃったよねー 」
「 私は伊東くん！ 」
伊東という名前が聞こえて胸がキュッと締まった。
聞き耳をたてていないように友達と喋りながら女の子の話を聞く。
「 伊東くん穴場かなーって思ってたんだけどさ 、めっちゃモテにモテてて。びっくりしちゃった。けどさちゃんとありがとうって言ってくれたんだよね。 」
ありがとうって言ったくせに私にチョコ食ってくんね？なんて言ったのか。またひとつイラつきポイントが増えてしまった。もう我慢ならないと、スクールバックから乱暴に紙袋を出して、純也に渡すはずだったチョコを取り出す。
「 ちょっと待って。 」
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ゆりこ(プロフ) - 続編是非是非お願いします🙇♀️💓 (2023年3月21日 0時) (
レス) @page49 id: 77cf571e3a (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - こんばんは。続編、ぜひお願いします。面白いので。。 (2023年3月20日 20時) (レス) id: d7601bed17 (このIDを非表示/違反報告)
ヒョナ(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます📔♡ 続編希望です！！リクエストもまたさせていただきたいです☺︎ (2023年3月20日 19時) (レス) id: 915f0aebf7 (このIDを非表示/違反報告)
ミミミのミ(プロフ) - 続編希望です…❥🫣リクエストも思いついた時に送らせていただきたい所存です(p_x)❕ (2023年3月20日 19時) (レス) @page49 id: 2bc7b134a4 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - ミーこさん» わざわざお返事ありがとうございます。ミーこさんの文章は中毒性があり、続きを読みたくなります。本当にお金出して依頼したいくらいお気に入りです。これからも手が空いた時で良いのでよろしくお願いします。 (2023年3月15日 21時) (レス) id: d7601bed17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミーこ | 作成日時：2023年1月15日 13時
