其ノ伍 ページ6
「皆さん!?」
驚いて声を上げる。
そんな柱全員から直々に伝授してもらうの!?カオスじゃない!なんて心配を考えていると、
「大丈夫ですよ。私からは呼吸法、お手柔らかにやりますので安心してください」
「ありがとうございます……」
いや、胡蝶さんがお手柔らかにしてくれても、ほかの人達がお手柔らかにしてくれるとは限らないよな。
「あ、そうそう、伊黒さんは今回この事については参加しないということでした。何せ今回は基礎を教える訳ですから、もう少し経ってからの方が良いとのことで。
煉獄さんは今はほかの方達の埋め合わせとして働きに出て行っているので不参加です。
不死川さんは実戦出来るくらいまで鍛え上げるというものなので、全ての基礎がだいたい備わったのち、始めるということですよ」
「なるほど……分かりました」
確かに、伊黒さんの太刀筋というか訓練は基礎ではないな……不死川さんなんて論外だ。
頑張ろうと気合を入れて頬を叩く。
・
・
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「派手に走れェ!!」
「っ……」
唐突に始まった訓練。初日は宇髄さんの基礎体力作りらしい。
全速力でもう何キロ走った……?ってくらい走らされてる。
「お前……体力派手に微塵もねぇなぁ」
「……あなたが化け物なんです」
「ハッハ!!いいねぇその派手な感じ。よし、もういっちょ行くか!」
いや、褒めたなら辞めさせてよ……。
無我夢中で走ってたら気づいたら日が落ちかけていた。
「よし今日はここまでだな、しっかり寝て明日に備えろよ」
じゃあなと手を振るとさっさと帰っていった。
動きが忍者だった。
蝶屋敷に戻ると胡蝶と甘露寺が和菓子をたべながら座っていた。
「あ!!Aちゃん!」
Aを見た途端に走り駆け寄る甘露寺。
「これ!疲れた時は甘いものが1番よ!」
そう包みを掌にぽんと渡される。
開くと中には桜餅が入っていた。
「ありがとうございます……」
「敬語じゃなくていいのよ!?しのぶちゃんにも同じこと言っているけれど、全然治してくれないんだもの……私寂しいわ」
「なかなか抜けられないものなのですよ」
そういいお茶を啜るしのぶ。
「じゃあ……蜜璃?」
そう呼ぶと笑顔で頷く甘露寺。
きゃー!と言いながら飛び跳ねている。
「食べ終わったら体を解してあげるわ!!疲れているでしょう??」
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作者名:かふぇもか | 作成日時:2019年11月3日 15時