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ーryoー
｢マルー｣
｢あ、亮ちゃん！いらっしゃい！｣
借りた自転車は外置いて店に入ると
カウンターの奥にマルがいた
｢俺客ちゃうし｣
｢あ、そうやったそうやった！｣
｢ほんま、しっかりしてや｣
客はおらへん
｢えっと、早速やけど、これ制服な？｣
こんなとこでも制服とかあるんや
意外と気いつかってんねんな
｢奥に部屋あるからそっちで着替えて｣
｢あぁ、ここでええよ。｣
｢あかんあかん！｣
｢客おらんのやしちゃっちゃと着替えるからええやろ｣
｢いつ来るかわからんのやから｣
｢どーせ来おへん｣
｢来るって〜｣
カランカラン♪
｢ほらっ！はよ奥行って着替えてきて｣
うわっなんかマルに負けた気いして嫌やわ
あれ、これあん時借りたヤツやん
まさか、あん時から俺をバイトにする気やったん？
あいつ、侮れへんな…
いや、そこまで考えとるわけないか
うん。そやな
シンプルなシャツに袖を通して
ネクタイは、まぁ嫌いやし、別にええやろ
なかなか似合ったんちゃう？思いながら店に戻ると
｢亮ちゃん素敵〜めっちゃ似合ってるやん♪｣
｢せやろ？｣
大袈裟なくらい褒められる
照れるやんw
｢んで、俺は何からしたらええん？｣
｢亮ちゃん今までもバイト経験あるやろ？せやから、そんな説明いらへんのかな思てるんやけど｣
｢まぁ基本的なことはな。｣
｢早速やけど、注文受けて、ドリンク作ってみよか。お客さんに許可はもらったし大丈夫やで｣
見ると、カウンターの隅に一人、
｢あの人…｣
見たことある気がする
あ、マルって呼んでた人や
｢常連さんの1人やから、よかったら覚えてな｣
へぇ…
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作者名：時音 | 作成日時：2021年11月3日 10時
