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彼の表情が晴れ


日が沈み始めた頃


僕は少し迷っていた



花束を心に抱えて



「マルありがとうな。そろそろ章ちゃんとこ行ってくる」



「そやな。暗くなる前には戻んやで?」



「ガキちゃうねんからw」



「それもそやね。大丈夫か」



「あ、そうや」



ふと顔を上げ、花束を抱え直す彼



「マルも一緒に行かへん?」



「え?」



花束を持たない方の手を差し出される



この手を握り返せたらどれほどよかっただろう



ごめんな、亮ちゃん。



こんな気持ちを持って行ったら、きっと怒られてしまうわ



だから



「まだ店もあるし行かれへんけど、この花束、もう一個おまけやと思って持ってって」



これを君に



何も知らない君は



「ありがとうな!章ちゃんも喜ぶ」



なんて言うから






「友情」


あとは


「密やかな愛」





この花言葉を贈ることにするよ。

.4 〜黄〜→←.2



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作者名:時音 | 作成日時:2021年10月9日 0時

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