まちあわせ 〜赤･青〜 ページ22
ーyasuー
塾からの帰り道、いつも使ってる電車が積雪の影響で遅れてる
スマホで運転状況を確認しつつ、家族に遅くなるとLINEを打つ
｢なぁ、君可愛いなぁ。1人なん？｣
なんて男の人の声が聞こえる
誰かナンパされてるんやろな
わざわざこんな時にせえんくてもええのに
｢よし｣
ちょうど打ち終わって、女の子助けてあげよ思って顔を上げると、目の前に男の人が2人
｢君、これから予定ある？｣
あれ？この人ら、知り合いとちゃうよな…
ってことは、誰か他の人に話しとる？
そう思って軽く周りを見てみるけど、元々、この時間のこの路線は利用者が少ないのもあり、それらしき人はみあたらない
｢君にしゃべっとんのやけどw｣
｢見た目もやけど、天然なんも可愛いやん｣
僕より背も高くて体格もいい2人がこっちに迫ってくる
｢あの、これから帰るところで｣
｢けどこの電車乗るんやろ？まぁ、しばらくは動かんやろな｣
｢こんなとこおっても寒いだけやから、俺らとお茶でも行かへん？｣
もしかして、女の子と間違われてる？
｢僕、男ですし…｣
｢わかってるよ〜君男もんの制服着てるし｣
｢そこらの女より断然可愛いやん｣
さらに迫ってくる2人に恐怖を感じ、声が震える
｢あ、あの、僕、人待ってるんで…｣
｢恋人でも待ってるん？｣
｢いや、恋人はいないんですけど…｣
｢それなら別にええやんか〜｣
｢俺らにはその方が好都合やし？｣
退いてくれそうな気配はない
誰か助けて…！
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作者名：時音 | 作成日時：2021年7月23日 22時
