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「普通、患者にここまでする医者がおるか?」


「それは、俺が先生の初めての患者やから」


「うん。そやんな。それだけやと思うか?」


「他に…」


「病院以外でも一緒にいたいから」


「それって…」


「お前が特別で大切ってことや。」




手を離し腕を回す




「俺はお前を離さない。」



指を絡めて柔らかく握る



「今、俺は誓った。だから、忠義も誓ってくれへん?」



夕焼けに隠された


互いの頬の色は


海の輝きとともに


濡れた瞳に映り





「ずっと、先生と一緒にいる」



頭をぽんぽんと撫でて



「ん。よく出来ました」



夕焼けに照らされながら


互いの唇に触れたその音は


海の音に隠され


小さく耳をくすぐった





end.

ずっとこのまま 〜黒・紫〜→←.4



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作者名:時音 | 作成日時:2021年7月23日 22時

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