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｢今年のプレゼントは俺やな｣
あの日から毎年同じ日に見る夢
僕が1番欲しかったものが
手に入った特別な日
でもそれは
僕の1番手離したくなかったものを
失った日でもあって。
周りの人間が彩やかな服を着て
笑顔で歩き回る中、
僕は一人、真っ黒な服で
ただひたすらに君の元へ歩いていた
暖炉や絨毯の暖かみなんてひとつも感じない
冷えたこの部屋で
君は一人で寝転んでいた
僕は冷えた体を君に温めて欲しくて近付くけど、
君はよく寝ていて僕に気付かない
君の好きなこのショートケーキ
近付けたら香りで起きるだろうか
そんな僕の思いも
透明な板に阻まれる
白く冷たくなってしまった君の手を
温めようと僕は手を伸ばすけど
その板は頑なに
君に触れさせてはくれなかった
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作者名：時音 | 作成日時：2021年1月27日 8時
