42話 ページ43
突然ですが、私ね虫が駄目なんだよ。
虫が駄目っていうのは、無理っていうより駄目っていうか、(何言ってんだお前)
ほんとにほんとに一緒の空間にいるだけで吐きそうになっちゃうんです。虫さんごめんなさい
特にゴキブリさん!!
なんであんなに動くの速いの。お願いだから飛ばないで。ゴキブリさんごめんなさい
その私の弱点が、
今回の事件を起こす引き金となったのだった………(大袈裟)
その日はいつものように、「平和な日」という名前で終わろうとしていた。
夜、煉獄兄弟がお風呂から出たことを私に知らせに来た。
その可愛さに毎度毎度吐血しそうになるのを懸命にこらえながら返事をし
風呂場に向かう。
杏寿郎の脚は全快とまではいかないが
ゆっくりとなら歩けるまでに回復していた。
いやー、よかった!
服を脱ぎ、脱衣所の籠に入れます。
風呂場に入ると、さっきまで二人が入っていたのでいい感じに湯気が立ち昇っていて、
その湯気が私の肌に染み込み、じんわり温まる。
今日も一日疲れたなぁー!って思いながら桶でお湯を汲み、頭から被った。
ざばぁあ!!!
私この音が静かなお風呂に響くのが地味に怖いんだよねーっていう、誰得情報を脳内で暴露し(脳内で暴露とは)
ながら水を飛ばすように頭を少し振り、
ゆっくりと目を開けて、石鹸を手に取る。
石鹸ってここに来て初めて見た。すごい高いものらしいね。
私、これいい匂いで好き。
石鹸を泡立てている時、ついに私は発見してしまった。
壁に
私の宿敵、ゴキブリの姿を。
いやー、人間って自分が一番恐れているものに遭ったらとてもじゃないが声なんて出ない。
私はその姿を確認した途端、思考回路が断裂した。
しばらくそこに硬直後、
触角を振りながら動くそいつを見て、光速で風呂場から出ようとした……
のに!いつの間にかそいつは飛んで戸の引き手のところにいた。
…………出れない…
『……ぴ……ぴゃ…や、やだ』
掠れた声が口から漏れる。ぴゃってなんだよ!
も、むり。しぬ。こっ、声出ろ!!!
『き、杏寿郎っ……!助けてくださぁああいいいいぃ!!!』
私の絶叫が屋敷の中を駆け巡った。
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抹茶タピオカ2号(プロフ) - ウ〜〜〜〜〜!?!?////ヤバイ吐血&鼻血が、止まらん!!((変態とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年4月4日 20時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - 千寿郎お母様にそっくりだー( ゚□゚)とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年4月4日 2時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - うわー!杏寿郎と夢主ちゃんが、大変なことになってる!\(゜ロ\)(/ロ゜)/とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年4月3日 21時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
roro(プロフ) - 始めまして!めちゃめちゃ面白くて何回も読み返しました!更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2020年4月3日 2時) (レス) id: 66099f3f1d (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年4月3日 0時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おさかなだいすき | 作成日時:2020年3月24日 15時